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2022年11月05日

<PICU 小児集中治療室>最終回までの全話の解説/考察/感想まとめ【※ネタバレあり】

<PICU 小児集中治療室>最終回までの全話の解説/考察/感想まとめ【※ネタバレあり】

第5話ストーリー&レビュー

第5話のストーリー


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“しこちゃん先生”こと志子田武四郎(吉沢亮)が勤務する丘珠病院に、親友の矢野悠太(高杉真宙)が救急搬送されてきた。ただちに悠太の処置に当たる救命医の東上宗介(中尾明慶)。PICU科長の植野元(安田顕)も東上のヘルプに入る。武四郎は、突然のことに激しいショックを受けながらも、PICUの仕事に取り組もうとする。
そんな折、植野は、新たに10歳の立花日菜(小吹奈合緖)ちゃんと、12歳の小松圭吾(柊木陽太)くんをPICUで受け入れると綿貫りさ(木村文乃)や武四郎たちスタッフに伝える。日菜ちゃんは、急性リンパ性白血病で7歳のころから丘珠病院の小児科を受診しており、武四郎も研修医のころからよく知っている女の子だった。日菜ちゃんは先月から化学療法で寛解を目指して治療していたが、副作用で白血球が急激に減少していた。
一方、近いうちに受け入れる予定の圭吾くんは小学校4年生のときに拡張型心筋症を発症し、函館市内の病院で治療を受けていたが、心拡大が悪化しそこでの治療継続が難しくなっていた。植野は、圭吾くんをより安全に搬送するため、ついにドクタージェットが使えることになったと武四郎たちに伝えて……。


第5話のレビュー

前回のラストは、悠太(高杉真宙)が武四郎(吉沢亮)の勤務する病院に救急搬送されてきたところで終わった。
何が起こったか理解できず、ただただ「悠太!悠太!」と名前を叫ぶことしかできない武四郎。
大量の睡眠薬を飲み、倒れていたと状況を聞いても、まさか悠太が命を粗末にするわけがない!と受け入れがたい様子。
一方、PICUでは懸命に命の炎を燃やす子どもたちの治療にあたっていた。

今回は「生命」について考えさせられる神回だった。
医師でありながら過酷な職場から「逃げたい」一心で大量の睡眠薬を飲んだ悠太と、「生きたい」と願う子どもの命に向き合う武四郎や植野(安田顕)らの葛藤が見事に描かれていた。
また、悠太を責める武四郎に母の南(大竹しのぶ)が
「悠太の命は悠太だけのものだよ」
と優しく諭すシーンにも感動。
演技をしているとは思えない2人の表情に、多くの視聴者が心を揺さぶられただろう。

悠太が意識を取り戻してから、武四郎と対峙するシーン。
大袈裟かもしれないが、歴史的な名シーンだったように思う。
悠太が命を絶とうとした怒りはあるものの、自分の不甲斐なさと頼りのなさに涙を流す武四郎。
対して、ようやく弱音を吐けた悠太の弱々しい姿は、死を意識した若者の姿だった。

悠太を演じる高杉真宙は現在、朝ドラの「舞いあがれ!」で寡黙な大学生、刈谷役も演じている。
刈谷と悠太、同じ俳優が演じているとは思えないほど好演している。
今回のドラマは吉沢亮のすごさは明白だが、大竹しのぶや安田顕、そして高杉など周りの演者にも驚かされる。

第5話では、南の描写も気になった。
息子が作ってくれたお弁当に、箸をつけずに捨てるシーン。
やはり病気を患っているのか、大竹しのぶがどんどん小さくなっていく。
まったく食べられないほど、病状は進行しているというのか。
早く誰か気づいてあげて!!
著者は、勝手にこのドラマはシリーズ化され、映画化もされるのではないかと思っている。
今後、吉沢と大竹のやり取りが見られないのは困るのだ。

「PICU小児集中治療室」は繊細に命と向き合う物語だが、医師の成長記でもあり、過酷な医療現場の実態も浮き彫りにしている。
さらに、南の病状に綿貫(木村文乃)の医師生命、桃子(生田絵梨花)の出産も気になる。

第6話以降は誰かの命が消えることなく、笑顔で最終回が迎えられることを願うばかりだ。

※この記事は「PICU 小児集中治療室」の各話を1つにまとめたものです。

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(C)フジテレビ

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