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2022年11月05日

<PICU 小児集中治療室>最終回までの全話の解説/考察/感想まとめ【※ネタバレあり】

<PICU 小児集中治療室>最終回までの全話の解説/考察/感想まとめ【※ネタバレあり】

第7話ストーリー&レビュー

第7話のストーリー


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“しこちゃん先生”こと志子田武四郎(吉沢亮)は、しばらく丘珠病院に泊まるつもりで荷物をまとめて出勤する。拡張型心筋症を発症後、心拡大が悪化してしまった12歳の少年・小松圭吾(柊木陽太)くんの病状が心配だったからだ。武四郎は、圭吾くんのわずかな変化も見逃さないよう、寝る間も惜しんで見守る。
そんな折、PICU科長の植野元(安田顕)のもとへ、北海道知事の鮫島立希(菊地凛子)から連絡が入って……。

第7話のレビュー

拡張型心筋症を患っている圭吾(柊木陽太)のことが気になってしかたがない武四郎(吉沢亮)は、病院で寝泊まりするようになっていた。
「休むことも仕事のうち」と植野(安田顕)に諭され、自宅に戻ると母、南(大竹しのぶ)の薬が食卓に置いてあった。
ようやく南と南の病状について話し合うことに。
南の体は癌に侵されており、すでに骨にも転移していることがわかった。
医者である自分が母の病状に気づいてやれなかったこと、最悪な場合もあることに直面した武四郎。
涙を流していないのに、吉沢の全身から混乱と不安、絶望感が漂う。
そして、自分の手でなんとかしたいという強い信念もみえる。

一方南は、武四郎が医者になったとはいえ、いつまでたってもかわいい息子。
南の中では、泣き虫で甘えん坊の小さな少年のままなのかもしれない。
そんな息子を一人残して逝ってしまうかもしれない状況を思うと、やるせない。
迷惑をかけたくないという思いもあるのだろうか、一貫して「治療はしない」と言い張る。

初回からここまで、親子のやり取りが微笑ましく描かれていただけに、今回は辛いシーンの連続だった。
吉沢亮と大竹しのぶ――。
2人の芝居は、いつまでも見ていられる不思議な魅力がある。
第7話では、声を荒げることはないのに、静かにバチバチと火花を散らす2人。
まるで自分の目の前で、1組の親子が話し合っているかのような錯覚に陥った。
仲裁には入れないが、見届け係としてその場に参加しているような気持ちになれた。

大竹という最高の役者を前にしても、吉沢の演技は圧巻だった。
まったく引けを取らず、むしろ第7話に関しては、吉沢のほうに凄みを感じた。

さすが植野先生!

治療を拒否する母に困惑している武四郎は、植野先生に南のことを相談することに。
植野が南と話す場面に緊張が走った。
治療をしたくない理由を「話したくない」という南。
もしかしたら過去に、病院で苦い思い出でもあるのだろうか……?
それでも植野は「痛みや苦しみを取り除くだけの治療もあります。そういったケアが得意な医者もおります。一度来ていただけないでしょうか」と優しく諭した。
武四郎の前ではいつもわがままな南も、植野の前では素直に首を縦に振ったのだった。

医療をテーマにしているドラマだけあって、いろいろな生命との向き合い方を見せてくれる。

最終話まであとわずか。
PICUの子どもたちと南の病状が気になる。
もうこの先、誰も命を落とさないで欲しいと切実に願う。


※この記事は「PICU 小児集中治療室」の各話を1つにまとめたものです。

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(C)フジテレビ

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