<らんまん・植物学者編(2)>21週~24週までの解説/考察/感想まとめ【※ネタバレあり】
第109回のレビュー
万太郎(神木隆之介)が台湾に行っている間に、虎鉄(濱田龍臣)が土佐からやって来ました。万太郎が土佐で虎鉄に出会ってから10年、すっかり大人になった虎鉄は、遍路宿を妹に任せ、万太郎の助手になりに上京してきたのです。あいにく、万太郎は台湾出張中。
元気に植物採集しているかと思ったら、台湾で雨に打たれて倒れていました。
案内人の陳志明(朝井大智)が介抱しようとしているかと思えば、荷物を物色していて、やっぱりこの人、目つきがあやしかったぞ……と。でも、ピストルを持っていないことに驚き、寿恵子(浜辺美波)に持たされた植物図譜に注目します。
そのあとのことはぽーんっと飛んで、台湾行きから3ヶ月、万太郎は無事に台湾から帰って来ます。
もって帰って来たのがオーギョーチ。
それを使ったデザートはお菓子屋だった寿恵子の心を捉えます。
オーギョーチのゼリー、美味しいですよね。筆者も好物です。
寿恵子は折しも、みえ(宮澤エマ)の夫・太輔(遠山俊也)から渋谷の土地を買わないかという話を持ちかけられているところ。土地を買って商売をやってはどうかと勧められているので、渋谷でお菓子屋さんをやったらいいのに。オーギョーチを出す台湾カフェ的なものもいいですね。
ただ、当時、まだど田舎だった渋谷に店を持つというのは、かなりの冒険のようで……。
困惑する寿恵子に、みえは、万太郎の夢を叶えるんでしょ?と焚き付けます。
「だったらあんたも一緒に駆け上がってみなさいよ」みえは、料亭を切り盛りしているだけあって、たくましい。みえ自身が、夫と一緒に駆け上がったという貫禄があります。
(みえ)
寿恵子も負けていません。キッとした目をします。このキッとした目については、8月25日(金)の「あさイチ」のプレミアムトークで神木さんが語っていました。ゲストが浜辺美波さんで、神木さんが浜辺さんについて語っていて、逆境にもどうしようではなくやってやるよっていう挑戦的な目つきができるところが現時点の魅力だと語っていました。
借金のお願いを万太郎がしたとき、「どうにかします!」という目がこわい。困ったという顔をしない。動揺しない。と語っていました。
確かにそうで。今回の、みえとの会話にも、迷いやためらいがなく、勝ちに行くという覚悟や自信の目です。
小柄で華奢だけど肝が据わっている寿恵子。
虎鉄に「槙野の家内です」と挨拶する言い方も堂々としていました。
ここからますます、寿恵子の冒険がはじまっていくのかも。
一方、クサ長屋に唯一残った、落語家の九兵衛(住田隆)は、万太郎の子どもたちに高座での姿がかっこいいと讃えられ、堂々と高座に向かったり、りん(安藤玉恵)は実は大家さんとおつきあいしているらしいことが判明したり、とそろそろ長屋ともお別れが近づいているように感じます。
さて。まだ台湾で万太郎が倒れたあと、どうやって回復したのかが語られていません。
ピストルを持ってなくて植物図譜を持っていたことが、案内人の心にどう作用したのかーー。
モデルの牧野富太郎は、台湾に行ったとき、ピストルを持っていったそうですが、なぜ、万太郎は持っていかなかったのかーー。
110回で明かされるでしょうか。
※この記事は「らんまん」の各話を1つにまとめたものです。
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