「モコミ〜彼女ちょっとヘンだけど〜」全10話のあらすじ&感想 |いちばん成長したのはお母さんかもしれない
ドラマ「モコミ〜彼女ちょっとヘンだけど〜」が2021年1月23日(土)より放送開始され、好評となっている。
小芝風花が演じる萌子美(もこみ)の成長、そして彼女を見守る家族の絆と再生を描く物語。しかし萌子美は、ヌイグルミや石や植物など、感情を持たないとされているモノの気持ちがわかってしまうという繊細な“感覚”の持ち主で、周囲から変に思われていた。
もくじ
・第1話あらすじ&感想・第2話あらすじ&感想
・第3話あらすじ&感想
・第4話あらすじ&感想
・第5話あらすじ&感想
・第6話あらすじ&感想
・第7話あらすじ&感想
・第8話あらすじ&感想
・第9話あらすじ&感想
・第10話あらすじ&感想
・作品情報へ
第1話あらすじ&感想
第1話ストーリー
小さな工場で不良品のチェックをしている清水萌子美(小芝風花)。仕分ける速度が他の従業員に比べて速く、黙々と仕事をしていた。
ある日のこと。萌子美は他の従業員が仕分け終わった部品に不良品があるのを見つけ、思わず「その子、ケガ――」と言いかけてしまう。実は萌子美には、感情を持たないとされているモノの気持ちがわかってしまうという繊細な“感覚”があったのだ。幼い頃はこの感覚を隠すことが出来ず、モノの気持ちを“代弁”することで、周囲との間に波風を立てることも少なくなかった。
工場でもどこか周りから浮く萌子美は、工場内の高い位置にある窓を見て、突然チーフ従業員に、あの窓を掃除した方がいいのではないかと言い出す。しかし清掃業者が当分来ないとの返事に、思わぬ行動に出てしまう。そのことが結局、周囲に迷惑をかけてしまうのだが…。
萌子美の母、千華子(富田靖子)は娘が工場で問題を起こしたと知らされ、頭を痛める。萌子美がほかの子どもたちとどこか違うことに長年悩み、何事もなく暮らしてほしいと願いつつ、それすら叶わないことに不安を抱き続けていた。それでも夫の伸寛(田辺誠一)や、萌子美の兄で長男の俊祐(工藤阿須加)とともに、自分なりに娘をサポートしてきたのだった。
数日後、萌子美は22歳の誕生日を迎えるが、ある理由から工場に行きたくないと言い出す。この日だけ穏便に過ごしたいと、千華子は娘の言うことを聞くことに。その夜、家族揃って萌子美の誕生日のお祝いをしていると、訪問者がやって来る。それは…。
第1話感想
物の声が聞こえる不思議な性質をもった萌子美(モコミ)。小さな頃、お友達の持ち物であるジェルの声が聞こえるなどと口にし、周りから少し遠巻きに見られる存在だった。工場でネジの検品作業を担当している現在も、ネジや窓の声が聞こえるらしい。その性質がなかなか周囲に受け入れられず、苦しむ様子が描かれている。友人や職場の皆に理解されないのは仕方のないことかもしれない。ただ、家族の理解や支えが得られない現実は、なかなか受け入れがたいものではないだろうか。富田靖子演じる母親はとくに、「どうして嘘をつくの?」「どうして余計なことをするの?」「工場に迷惑をかけることだけはやめてね」などと繰り返すーーモコミがどんどん心を閉ざしていくのも分かる気がする。バイトを辞めてしまったのも、モコミのせめてもの抵抗ではないだろうか。
小芝風花の演技はとても繊細だ。「美食探偵」の小林苺役が記憶に新しいところだが、表情やパッと見たときの印象、どれをとっても「人が違う」ように見える。モコミを演じるときの視線、声色、ちょっとした所作からも目が離せない。少し不器用なモコミが、この先どのように自分や家族と向き合い、自分らしい人生を進んでいくのか見守っていきたい。
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