「モコミ〜彼女ちょっとヘンだけど〜」全10話のあらすじ&感想 |いちばん成長したのはお母さんかもしれない
第7話あらすじ&感想
第7話あらすじ
清水萌子美(小芝風花)は兄の俊祐(工藤阿須加)の本心を知り、衝撃を受ける。子どもの頃から父の伸寛(田辺誠一)も母の千華子(富田靖子)も、“変わり者”として周囲から浮いていた萌子美のことしか見ていないと感じていたのだ。それでも何とか優等生のふりをして妹を助けてきたが、一人で守ってきた「清水生花店」を萌子美の感性でリニューアルされたことで我慢の限界に。「いいお兄ちゃんの役は、今日で降板させていただいます」と言って家を出て行ってしまう。
萌子美は家族に、俊祐が“いい人”の名でSNSに投稿していた書き込みを見せる。乱暴な言葉で書かれた俊祐の本音を千華子は受け止めきれず、自分を責めるばかり。そんな中でも萌子美は気丈に花屋の仕事を続けようとする。
俊祐が店を休むと知り、アルバイトの依田涼音(水沢エレナ)は自分が原因だと言い出す。俊祐と涼音はつき合っていたが、いつまでもその関係を公にしない俊祐に腹を立てた涼音は、勢いで別れると宣言。そのことで俊祐が落ち込んでいると思ったのだ。萌子美は涼音やもう一人のアルバイト・桜井真由(内藤理沙)と力を合わせて店を開くものの、配達など俊祐の力が必要な業務が発生する。そこに、萌子美の様子を見るため祖父の須田観(橋爪功)が現れて…。
常連客に注文されたフラワーアレンジメントを萌子美が作るが、客が望んでいるのは俊祐のオーソドックスなアレンジメントだった。タイミング悪く、常連客からのアレンジメントの注文が殺到していることが判明する。
一方、店の車に寝泊まりしていた俊祐を岸田佑矢(加藤清史郎)が見つけ出す。萌子美から兄が店を休んでいる間は会えないと告げられた佑矢は、萌子美の奮闘を俊祐に伝える。それでも強がる俊祐だが…。
萌子美はいよいよ、俊祐に似せたアレンジメントを作らなければいけなくなる。すると萌子美は、ある道具に目をつける。
第7話感想
ようやく自分を開放できたお兄ちゃん。幼少期からひとり寂しさを抱えるも、両親は妹のモコミにつきっきり。自分も”いい人”や”いいお兄ちゃん”としての役割をまっとうせねばならず、プレッシャーや重圧に耐えきれずにいたのだろう。発散の仕方は少々独特だが、家族全員の前で「本当の自分で生きていきます!」宣言ができて、結果よかったのではないだろうか。長らく自分らしい生き方ができずに悩んでいたモコミが、ようやく自分のやりたいことを見つけ、自身の不思議な特性を認めてくれる人にも囲まれつつある。父親、母親もそれぞれ悩みを抱え葛藤していたが、バランスのいい落とし所をみつけ、折り合いをつけられたようだ。家族全員の調子が良好に向かうなか、入れ違いのようにしてお兄ちゃんだけが右肩下がりに……。
小さな頃から、弱音や本音を伝え合える人がひとりでもいれば、違ったのだろうか。責任感や正義感ゆえに、「本当はこうしたいのに」といった気持ちを表に出せずにここまできてしまった。家族や友人など周りにいる人や環境のせいもあるのかもしれない。しかし、つらいときはつらい、しんどいときはしんどい、寂しいときは寂しいと一言でも口にする勇気さえあれば、少なくともSNS上につらつらとネガティブな言葉を放出する羽目にはならなかっただろう。
最終回が近い。お兄ちゃんもお兄ちゃんで、しっかり自分の気持ちと折り合いをつけられるだろうか。
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