「モコミ〜彼女ちょっとヘンだけど〜」全10話のあらすじ&感想 |いちばん成長したのはお母さんかもしれない
第6話あらすじ&感想
第6話あらすじ
清水萌子美(小芝風花)が家族と一緒に、リニューアルした「清水生花店」で記念写真を撮っていると、デリバリーのアルバイトをする佑矢(加藤清史郎)が現れる。人見知りな萌子美が異性と親しげに話す姿に、母の千華子(富田靖子)も父の伸寛(田辺誠一)も驚くばかり。いつ知り合ったのか、何をしている人なのか、どういう関係なのか…。つい根掘り葉掘り聞いてしまう。
萌子美は清水生花店がSNSを始めたのをきっかけに、自分専用のアカウントを作る。すると、SNS上でも佑矢と繋がることが出来た上、初めてちゃんと名前を教えてもらう。
仕事の合間、萌子美はたまたま、兄・俊祐(工藤阿須加)のスマホを見てしまう。画面には“いい人”という人物のアカウントが映し出され、人を非難する投稿が目に入ってくる。萌子美が改めて“いい人”の投稿を確認すると、自分たち家族への悪口が羅列されていた。兄の“裏の顔”を知ってしまい、萌子美は衝撃を受ける。
その直後、萌子美は佑矢から「リアルで話しませんか?」と誘われ、会いに行く。そこに、偶然2人が一緒にいるのを目撃した俊祐がやって来る。佑矢を警戒する俊祐は、妹の周りをうろつかないよう警告の意味を込めて、自宅に来ないか誘う。しかし佑矢はひるむことなく、俊祐の申し出を受ける。
連絡を受けた千華子たちは、萌子美が初めて男の子を家に連れて来ることに大慌て。さらに佑矢の訪問が、予想もしない事態を引き起こしてしまう。
第6話感想
ついに、お兄ちゃんが爆発してしまったーー前々話ほどから少しずつ垣間見えていたお兄ちゃんの闇が明るみに出てしまい、とうとう家族へ向けて直接発散する展開となってしまった第6話。インターネットに鬱々とグチを置いておくよりは、いささか健全では?と思う反面、これまで鬱屈を溜めていた様を見せつけられ、モコミたちは複雑な心境だろう。この結果は、お兄ちゃん自身の性格が災いしたのだろうか?
物心つき、妹が産まれた頃から家族はモコミにつきっきり。何をしてもどこにいても「モコミ、モコミ」ばかりで、少しも自分に構ってもらえない……。”優等生”として勉強も運動も人並み以上に頑張ってきたであろうお兄ちゃんは、周りが想像するよりも小さな頃から、その身体に鬱屈を溜めてきたのではないだろうか。その発散方法さえもわからない、幼い頃から。
テストで良い点をとっても、運動会で1位をとっても、両親は振り向いてくれない。いつもモコミのことばかり……。ドラマでは描かれていない部分ではあるが、「やっと見つけたと思っていた花屋という居場所さえモコミに奪われた」というセリフからも、お兄ちゃんが”自分だけの居場所”を求めてきたことだけは想像できるだろう。
これは、家族の物語だ。それぞれが闇を抱えながら、その健全な発散方法や表現の仕方を模索しているーーお兄ちゃんも、少々不格好ではあるが、初めて自分の本当の顔を表に出せたわけだ。モコミも成長している。その姿を見て、お兄ちゃんも一歩踏み出すときなのだろう。ただの”良い人”から”自分自身”へと。
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