「モコミ〜彼女ちょっとヘンだけど〜」全10話のあらすじ&感想 |いちばん成長したのはお母さんかもしれない
第10話あらすじ&感想
第10話あらすじ
行方がわからなくなったぬいぐるみのトミーを捜すため、清水萌子美(小芝風花)は木々たちに居場所を知らないか問いかける。すると、萌子美の祈りが通じたのか、再びモノたちの声が聞こえるように。木々たちに導かれ、萌子美はついにトミーとの再会を果たす。
帰宅した萌子美は以前にも増して積極的になる。職場に復帰し、仕事に行く前に岸田佑矢(加藤清史郎)とジョギングを開始。そこにはある思いが秘められていて…。父の伸寛(田辺誠一)も山梨への移住に向け、不要なものを処分し始める。千華子(富田靖子)はいまだ東京から離れる気はなく、伸寛は1人でも田舎暮らしを始めるという。「もちろん、一緒に来てほしい」そんな夫の言葉に心揺れる千華子だった。
そして役者志望の佑矢は夢を叶えるため、新たな挑戦を始めることにする。これまでのように頻繁に会えなくなるとわかるが、夢に向かって頑張る佑矢を萌子美は応援する。当の萌子美は新たな目標ができたことを家族に報告。萌子美の決意を伸寛や祖父の須田観(橋爪功)は応援するが、千華子はいつもの癖で萌子美を不安がらせることを言ってしまう。兄の俊祐(工藤阿須加)も妹の成長を目の当たりにして、複雑な思いを抱く。
そんな中、千華子は少しずつ父・観との関係を改善していく。娘に優しくされた観はなぜ音信不通だった千華子たちの前に現れたのか、真相を明かす。一方、萌子美や伸寛の前向きな姿に感化された俊祐も自分の本当の夢と向き合い始める。萌子美たちが大きく進化していく。
第10話感想
モコミの成長物語だと思って見守ってきたこのドラマ。本当の意味で精神的な成長を遂げたのは、父であり兄であり、そして母だったのかもしれない。モコミが頑張る姿、自分と向き合い本当にやりたいことを見極める過程を見守るなかで、家族も共に成長したのだ。とくに、母親が。子どもが何か新しいことを始めようとするとき、「大丈夫なの?」「そんな甘い考えで平気?」「簡単じゃないんだよ」とまさに親心から助言する母親は珍しくないだろう。すべては心配だから、失敗してほしくないから、安全で安心に過ごしてほしいから。
子ども自身は、たとえそれが愛情からの言葉であったとしても、決して嬉しくはない。実際のところモコミも「結局、お母さんは何も変わってない」「私だって不安でたまらないのに、どうしてそれを助長するようなことを言うの?」と母親を非難していた。
最終話にしてお母さんが救われないじゃないか……と不憫に思ったが、樹木医になるため家を出ることになったモコミが歩み寄りの姿勢を示すと、泣き笑いの笑顔を見せた。まだまだ時間はかかるかもしれないが、考え方の癖を直すには相応の時間が必要ということだろう。
家族間の関係に悩む人、今まさに悩んでいる人にはぜひ見てほしい。配信サイト「TELASA」で全話配信中だ。
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