「モコミ〜彼女ちょっとヘンだけど〜」全10話のあらすじ&感想 |いちばん成長したのはお母さんかもしれない
第9話あらすじ&感想
第9話あらすじ
モノと話せなくなった清水萌子美(小芝風花)は平気なふりをしつつ、内心では不安が大きくなるばかりだった。岸田佑矢(加藤清史郎)に支えられて何とか気持ちを落ち着かせるが、家族は自分にとって”普通のこと”が出来なくなった萌子美を心配する。兄・俊祐(工藤阿須加)は自分を責めながらも素直になれず、ぶっきらぼうに当分仕事を休むことを妹に提案。萌子美もそれを受け入れる。
萌子美は祖父・須田観(橋爪功)に、もし再びモノと話せるようになったら、その力を何に使いたいか問われる。今まで、自分に与えられた力の使い道など考えたことのなかった萌子美だが…。
観がまたしても、娘の千華子(富田靖子)を怒らせる。ボヤ騒ぎを起こして、借りていた部屋を追い出されたと語っていたが、その発言が嘘と判明したのだ。なぜ観は長い間、音信不通だった娘家族の前に現れたのか? まったく見当がつかない千華子や伸寛(田辺誠一)だった。
千華子が腹を立てているのを気にすることなく帰宅した観は、伸寛に田舎への移住計画の進展を尋ねる。萌子美が落ち着くまでは先送りにするつもりだという伸寛に、観は意外なことを語り始める。そんな観に俊祐が、かつて起こした不倫騒動について聞いてくる。「後悔はしていない」という観だったが、その場にいないと思っていた千華子が立ち聞きしていて、ヒステリックに騒ぎ出す。そんな中、伸寛が山梨に行くと宣言して…。
第9話感想
「あなたは、あなたのままでいい」と言ってほしいのが、人間なのかもしれない。モコミは生まれながらにしてモノや花と話せる気質を持っている。それがモコミにとっての”普通”で”当たり前にできること”だった。ほかの大多数とは違うからって、排除されたり下に見られたり、ましてや正そうとされたりすること自体、考えてみればおかしなことだ。部屋でボヤが出たから移り住んできた、とこれまで言っていた観の言葉は、嘘だった。住む部屋があるのにわざわざモコミ家へ越してきた理由は明かされていないが、おそらくモコミを助けるためではないだろうか。自分らしく生きられず、家族のなかでさえ居場所を見失いかけていたモコミにとって、祖父の存在がどれだけ頼りになったことだろう。
たとえ一般的には”普通”ではなくとも、モコミはモコミのままでいい。そう言ってくれる人が身近にいるだけで、モコミは少しずつ自分を取り戻していける。自分は自分として生きていい、「やりたい」と思うことがあれば行動に移していいのだと、自信を回復させられる。
モノや花と話せなくなってしまったモコミ。それは一般的に見たら”普通”で”当たり前”のことだけれど、モコミにとっては違う。たったひとりで「世界が変わってしまったような」感覚にとらわれていたところを、祖父と、異性の友人である佑矢が救ってくれたのだ。
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