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2021年11月05日

<科捜研の女 season21>最終回までの全話の解説/考察/感想まとめ【※ネタバレあり】

<科捜研の女 season21>最終回までの全話の解説/考察/感想まとめ【※ネタバレあり】

第15話レビュー

黒鶴山にやってきたマリコ(沢口靖子)と亜美(山本ひかる)。そこで、動画投稿サイトで人気のハンドラー・斯波健三(奥野壮)と救助犬・ゾイのコンビ・“ゾイケン”に会う。

男性の遺体を発見したゾイケン。検視したマリコは殺人の可能性があると睨む。健三は死んでいた男の身元に心当たりはないと語った。

被害者は黒鶴山の開発計画を進める企業の元社員・野口永斗(宇仁菅真)。数年前に山歩きイベントで死亡事故が起きた責任をとって会社をやめさせられたというが、同事故の被害者はなんと健三の母の斯波美苗(辻葉子)。野口を知らないと嘘をついた健三が一気にあやしくなる。

証拠をつかむためには救助犬訓練センターを訪れるマリコと土門(内藤剛志)。健三に「かくれんぼ訓練をさせてください」と頼む。



訓練で見事隠れていた土門を見つけたゾイだったが、彼らの姿を見ていたマリコはある矛盾に気づいてしまう。空気中の臭いをたどる救助犬は風の影響を受けやすく、活動の際は風下から犬を放つのが基本。しかし、事件の日、ゾイは風上から動いていたのだ。

疑うマリコたちを前に、健三を必死に庇ったのは彼の助手の三池寧々子(里々佳)。彼女は健三の幼なじみで、口下手な彼の通訳もしているという。

さすがに風向きだけでは証拠にならない。しかし、そこで土門が新たな突破口を開く。彼はかくれんぼ訓練の際に凶器と条件が一致する石を発見していた。これはお見事。最近現場で動くのがおもに蒲原(石井一彰)だったせいか、刑事らしい鋭さを発揮する土門を久々に見た気がする。

鑑定した結果、土門が見つけた石=模擬ガレキが凶器である可能性が高まり、また、マリコたちが特定した殺害現場でゾイの足跡が見つかる。新たな証拠を突きつけられた健三は、マリコたちに反論しようとする寧々子を制して「警察に行きます」と出頭した。

健三が寡黙なために取り調べは難航。しかし、野鳥観察者たちが殺害現場近くで撮影した映像を入手したマリコたちが真実を探りあてた。

助けが必要な人を見つけた際に「アラート」と呼ばれる一定の音域・長さ・リズムで吠える救助犬のゾイ。映像に入っていた犬の音声を分析した結果、殺害現場の近くでゾイがアラートを出していたのがわかった。つまり、ゾイは殺害現場で遺体を発見していた。ただ、健三が殺したなら、そばにいたゾイがわざわざ「見つけた」と知らせる必要はない。健三は犯人ではなかったのだ。

健三は殺してはいないが嘘をついていた。野口の遺体を事故を装うために動かしていたのだ。理由は寧々子。彼女が数日前にたずねてきた野口を怒鳴りつけていたため、健三は寧々子がやったものと考えてしまったのだった。

そんな中、突如寧々子が何者かにさらわれてしまう。探しに向かった健三とゾイをマリコたちも科学技術でサポートした。

追跡の甲斐あって、マリコたちは山中で寧々子と真犯人を発見。野口を殺したのはゾイケンの動画を撮影していたメンバーの一人・奥山桜(尾本祐菜)だった。

実は、健三の母・美苗が死んだときに一緒にいた桜。美苗は崖から落ちそうになった桜を救った際にあやまって転落してしまったのだ。その一部始終が映った美苗のカメラを見つけた野口が脅迫してきたため、桜は彼を殺害。その後、罪を寧々子に被せようとしたのだった。

この15話で一番のお手柄は、健三の無実を証明し、真犯人も見つけ出した救助犬ゾイ。演じた犬が要所要所で絶妙な表情を見せてくれた。今回は犬の見事な演技と、「“科捜犬”で手一杯だ」という土門の前で「ワン!」と吠えてみせたマリコのかわいらしさに拍手を贈りたい。


※この記事は「科捜研の女 season21」の各話を1つにまとめたものです。

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