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2022年07月19日

<鎌倉殿の13人・源平合戦編>第1話~10話までの解説/考察/感想まとめ【※ネタバレあり】

<鎌倉殿の13人・源平合戦編>第1話~10話までの解説/考察/感想まとめ【※ネタバレあり】

第8話ストーリー&解説

第8話のストーリー

挙兵した源頼朝(大泉洋)を討つため、追討軍を送る平清盛(松平健)。後白河法皇(西田敏行)は地図を広げ、丹後局(鈴木京香)らと戦況を占う。一方、奥州をたった源義経(菅田将暉)は、兄・頼朝との対面を夢見て歩みを進めていた。そのころ坂東では、上総広常(佐藤浩市)らを加え勢いを増す頼朝が、鎌倉を目指して進軍。頼朝の命を受けた北条義時(小栗旬)は、武田信義(八嶋智人)を味方に引き入れるため、再び甲斐へと向かう……

第8話・超簡潔ストーリー解説 


第8話「いざ、鎌倉殿」の物語を簡潔に整理するならば、

・上総広常を引き入れたことで佐殿軍は優勢に

・武田信義も畠山重忠も梶原景時も味方になっていく

・鎌倉入りした佐殿だったが亀とのイチャコラのため政子を一日待たせる

・その頃完全にヤバい奴で描かれる源義経が鎌倉を目指していた

このような話であった。今後の本格的な源平合戦への布石となる話であり戦シーンはほぼ無しであったがそれでも見応え充分の三谷節全開の第8話であった。

その1:佐殿軍は3万に膨れ上がる

上総広常を味方に付けた佐殿軍は、他にも平家へ不満を持っていた武士たちが参陣し3万もの兵へ膨れ上がった。目指す先鎌倉まで大きな敵もなく順調に歩みを進めていた。

しかし、こんな大きな軍勢ともなると「誰が先頭を行くか」「誰がどこに泊まるか、部屋割は?」など厄介な調整が必要ともなる。これを担当したのは他でもない主人公の北条義時。

完全に中間管理職として立ち振る舞っている状態ではあるが、この男が後に執権と呼ばれ、承久の乱で後鳥羽上皇を蹴散らしていくわけなので人の成長とは面白いものである。

その2:武田信義協力、畠山重忠寝返る

北条義時は、父の北条時政と共に、再び甲斐の武田信義の元を訪れた。一度は佐殿軍への参陣を断った武田信義であったがなぜか今回はあっさりと承諾。

そう甲斐のその先、西から平家の討伐軍が近づいてきていたのである。内輪もめしている状況ではなく、甲斐と鎌倉という地理関係だと甲斐の武田が先に対峙することとなる。武田としては一刻も早く佐殿軍と共闘する道筋を立てたかったわけである。

しかも佐殿はそれを完全に見抜いており、それもあって義時が派遣された。時に女癖が悪かったり、抜けていたりする佐殿だが、決めるところは決める恐ろしい男である。

また畠山重忠が大庭側から降伏してきた。佐殿の移行で処分はされず軍に加わることとなった。

その3:梶原景時、見切りをつける

一方で大軍勢となった佐殿軍に恐れおののいていたのが大庭景親らである。大庭景親は焦り、伊東祐親は討ち死に覚悟。そして梶原景時は冷静に事態を見極め「ここまで」と言い放ち大庭景親の元を去って行った。

物語の中ではこの後少し間が空くが、この後北条義時と会うこととなり、義時自身が佐殿に梶原景時が入れるように交渉・調整することとなった。先ほどの中間管理職的な役割は面倒事ではなく、こういったより重要な決定へのプロセスとなっていたわけである。恐るべし三谷脚本。

その4:上総広常、教養の無さが露呈

鎌倉へ進軍する佐殿軍であったが、武将たちとコミュニケーションが最小限の佐殿に対して小さな不満が溜まっていた。それを予期した義時らは佐殿を宴席へ呼ぶ事に。

しかし酔った上総広常は「俺は佐殿なんて呼ばねえぞ」と悪態を付く。そこでハイレベルな駆け引きを仕掛けたのが三浦義村だ。三浦義村は「佐殿じゃなくて、武衛という呼び方もある。親しい間柄で使う」と上総広常へ進言。

武衛は佐殿よりもより尊敬を増した呼称である。完全に三浦義村が一枚上手な知識比べのシーンで、意味もわからない上総広常は「武衛!武衛!」と連呼する始末。

このシーンであるが、上総広常を演じる佐藤浩市がインタビューで、「今回の上総広常は読み書きが苦手という設定にした。今後義時とはそれがきっかけで仲が深まる」と説明している。ちなみに、義時は木簡へ文字を書いてもおり読み書きはできる。

どのようなシーンとなるか今から楽しみである。

その5:源義経完全にヤバい奴

今回はサイドストーリーとして描かれたが、話題を掻っ攫ったのは他の誰でもなく数分登場しただけの源義経であった。

源義経といえば、悲劇のヒーロー、天才軍略家などとも呼ばれる歴史上の人物でも人気者の1人である。しかし、今回の義経は天才感よりも完全にヤバい感が全開となっている。

これは義経という人物の新解釈ではなく、主人公でないからであろう。主人公は北条義時、つまり源義経と対峙することとなる源頼朝の側近である。つまり最終的には主人公の敵となる人物だ。

現代の世界でもそうだが、敵か味方から見る視点によって異なる。今回は義経視点ではないということだ。だからこそ新鮮味もあり、今後どう転げ落ちていくのか興味津々である。

その6:鎌倉入り、しかし…

佐殿軍は何の障害もなく鎌倉入りをした。安全な状態であるのですぐに北条政子らを呼ぶ手はずを立てるが、なぜか佐殿は一日待ってくれという。結論として疲れているというのは詭弁で、亀とのふしだらな時間を過ごすことが目的であった。

北条政子VS亀、それだけでなく今後は八重VS亀も描かれるようである。女たちの戦いからも目が話せない「鎌倉殿の13人」である。

その後政子らも鎌倉入り。いったんめでたしめでたしと思いきや、佐殿の命令で和田義盛と畠山重忠が伊東祐親の討伐へと向かったことが判明。伊東祐親は佐殿からしたらもちろん敵方だが、北条義時や三浦義村からしたら祖父でもある。しかもそこに八重もいるとのこと。命だけは助けるべく、義時と義村は伊東の館へ向かうのであった。


※この記事は「鎌倉殿の13人」の各話を1つにまとめたものです。

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