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2022年07月19日

<鎌倉殿の13人・源平合戦編>第1話~10話までの解説/考察/感想まとめ【※ネタバレあり】

<鎌倉殿の13人・源平合戦編>第1話~10話までの解説/考察/感想まとめ【※ネタバレあり】

第4話ストーリー&解説

第4話のストーリー

治承4年(1180)8月、ついに挙兵を決断した源頼朝(大泉洋)の一党は、伊豆国の目代・山木兼隆を討って初戦を飾るべく戦支度いくさじたくを始める。しかし、頼朝の乳母子である山内首藤経俊(山口馬木也)に助力を断られるなど、強大な平家の威光の前に思うように兵が集まらない。強気な兄・宗時(片岡愛之助)とは対照的に、自身の浅慮を後悔する北条義時(小栗旬)。そんな中、対岸の江間館で暮らす八重(新垣結衣)が義時に声をかけ……

第4話・超簡潔ストーリー解説 


第4話「矢のゆくえ」の物語を一言で表すならば、

平家支配の世が滅ぶまでの4年7ヶ月にも及ぶ「源平合戦」の火蓋が切って落とされるまで。一番最初の敵(ターゲット)を襲撃する、その直前までのプロセスが描かれた。


その1:まずは「いつ」「誰に」戦を挑むか、から

今回の第4話で挙兵を決意した佐殿(源頼朝)や主人公の北条義時ら。

最終的には平家の世を滅ぼす=平清盛の首を取ることだが、いきなりそこをターゲットにするわけではない。

「ファイナルファンタジー」や「ドラゴンクエスト」などのRPGゲームで、いきなりラスボスに戦いは挑まない。まずはLevel1の敵から倒し、最後に最強の敵を倒すのが一般的だ。

今回でいうと、Level1の敵は、山木兼隆と堤信遠だ。

既に物語には登場している2人だが、乱暴に例えるなら佐殿や北条義時らの住む伊豆の国を任されている知事とその後見人である。当時の国(今で例えると都道府県的な)を治める人物のことを知行国主という。その知行国主から実務を任されていたのが目代という職。山木はそれである。

まずはLevel1ということで、近場から足固めをするということである。

日付はおみくじで8月17日に決まった。おみくじというのが、何とも当時らしい決め方である。

その2:人が集まらない!そこで佐殿は…

佐殿は、平家を滅ぼした後で鎌倉を拠点にしたいという夢を語る。その理由は非常に明快で、父・義朝の拠点であったからである。源氏復興の象徴である地ということだ。

そんな夢を語った後でいよいよ挙兵前日に。しかし、200人どころか20人程度しか集まらず。少数精鋭と言えどもさすがに無理のある数で、精神論で「これでいける!」という数でもない。

仕方なく主人公の義時らは、ここから何とか200人へ向けて動員交渉をしていくことになる。その過程で八重と話すことになったが、敵方(伊東祐親)の娘でありながらも義時は信頼して戦の件を話してしまう。しかも八重はそれを父・伊東祐親に伝えてしまうのだ。この辺り、主人公・義時の残念感も垣間見られるが、今後承久の乱等でビシバシと権力を掌握していく人物でもあるので小さなミスと今回は割り切ろう。

少しずつ動員が増えていく中で、せっかく動員するからにはモチベーション全開で戦ってもらいたい。ここで佐殿は大嘘をつくことにした。

「今まで黙っていたが、実は一番頼りにしてるのはお前じゃ。 力を貸してくれ」

ということを複数人に伝えていったのだ。複数人出ている時点で「一番必要」は大嘘だ。しかし佐殿は誠心誠意嘘をつき、陣営のモチベーションを最大限引き上げた。大泉洋が演じることでコミカルな一面もある佐殿だが、やはり所々で恐ろしい面が垣間見られる。その恐ろしさは今後増長し、視聴者から憎まれるような事案が(歴史的には)起きていくことになる。

その3:ターゲットは本当に館にいるのか?

そうして戦の日になったが、不安なことがあった。そう、山木が館にいるかどうかがわからない。雲隠れしてるとかそういう話ではなく、当時は当たり前だがインターネットも電話も無いので、情報網が無く、目で見ての情報の伝達もリアルタイムではない。陣営は不安に思っていた。

そんな中、先ほどは余計なことをした八重がキーとなる。

八重の夫である次郎経由で、山木が館にいるという情報が入ったのだ。八重の家は北条の館の対岸にある。八重は、矢に白い布を付けそれを北条の館へ放った。「今夜出陣せよ」、つまり山木が館にいるという合図である。

こうして予定通り戦の火蓋が切って落とされることとなった。


しかし、前述の通り源平合戦はここから4年7ヶ月にも及ぶ。順調に勝ち進むなどそんな簡単な話ではいかないのだ。

そのプロセスが今後10話以上をかけて描かれることであろう。まだまだ物語は序盤。今後のワクワクが止まらない。


※この記事は「鎌倉殿の13人」の各話を1つにまとめたものです。


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