<罠の戦争>最終回までの全話の解説/考察/感想まとめ【※ネタバレあり】
CINEMAS+では毎話公式ライターが感想を記しているが、本記事ではそれらの記事を集約。1記事で全話の感想を読むことができる。
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もくじ
・第1話ストーリー&レビュー・第2話ストーリー&レビュー
・第3話ストーリー&レビュー
・第4話ストーリー&レビュー
・第5話ストーリー&レビュー
・第6話ストーリー&レビュー
・第7話ストーリー&レビュー
・第8話ストーリー&レビュー
・第9話ストーリー&レビュー
・第10話ストーリー&レビュー
・最終話ストーリー&レビュー
・「罠の戦争」作品情報
第1話ストーリー&レビュー
第1話のストーリー
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衆議院議員・犬飼孝介(本田博太郎)の第一秘書を務める鷲津亨(草彅剛)は、20年前、路頭に迷っていた自分に手を差し伸べてくれた犬飼に恩義を感じ、以来、命がけで犬飼に尽くしてきた。
その犬飼は、付き合いの良さと得意の土下座、亨の献身的なサポートにより、与党・民政党の議員として内閣府特命担当大臣にまで上り詰めた男。しかし、女性を軽視した発言で世論の強い反発を招き、幹事長の鶴巻憲一(岸部一徳)や厚生労働大臣の鴨井ゆう子(片平なぎさ)、そして内閣総理大臣の竜崎始(高橋克典)からも、どこか冷ややかな目で見られている。さらに、亨の友人で二世議員の鷹野聡史(小澤征悦)によると、犬飼が大臣秘書官に任命した息子の俊介(玉城裕規)は、地元の建設会社から不正な金を受け取っているらしい。
そんななか、大臣就任後初の政治資金パーティーが行われ、会場には鶴巻や竜崎も姿を現す。さらに、不穏な動きを見せる青年・蛯沢眞人(杉野遥亮)も、招待客に紛れ込み、犬飼の様子をうかがっていて・・・。
亨が、政策秘書の虻川勝次(田口浩正)、私設秘書の蛍原梨恵(小野花梨)らと招待客の対応に追われていると、妻の可南子(井川遥)から、中学生の息子・泰生(白鳥晴都)がけがをして、意識不明の重体だと知らせが入る。何者かによって歩道橋から突き落とされたらしい。ショックでうろたえる可南子を安心させる亨だったが、大臣の失言が炎上して仕事に戻らざるを得なかった。
翌日、何らかの事件に巻き込まれた心配をする亨に、捜査を担当する刑事から事故の可能性を告げられる。さらには犬飼大臣から思いもよらない要求をつきつけられ・・・。
第1話のレビュー
思わず「倍返しだ!」が頭に浮かぶ。月曜22:00から新たに始まった「罠の戦争」は、まさに新たな復讐劇。セクハラやパワハラなど、世の中を生きていると遭遇するさまざまなハラスメントに対し、声を上げられず悔しい思いをしている方も多いかもしれない。このドラマは、そんな“泣き寝入りするしかない私たち”の心を、スカッと晴れさせてくれそうだ。
鷲津亨(草彅剛)は、誰もが認める敏腕大臣秘書。犬飼大臣(本田博太郎)の第一秘書として立ち働く、まさに右腕と言っていい存在だ。
会食の席で出会った相手の情報はつぶさに覚え、そっと大臣に伝える。失言で謝罪会見を開くときも、読み上げる原稿を作るのは鷲津。果たして、犬飼大臣の存在意義とは? と首を傾げてしまうほど、彼は鷲津がいなければ何もできない。
鷲津は、なぜこうまでして、犬飼大臣に尽くすのか。彼は、犬飼大臣に相当な恩があった。極限まで困り果て、まさに「途方に暮れ、動けなくなってしまった」過去、手を差し伸べてくれたのは犬飼大臣だけだったという。それが、20年もの間、尽くし続けてきた理由だ。
しかし、犬飼大臣は、信じられないやり方で鷲津の忠誠心をズタズタに踏み抜いた。
鷲津は、妻・可南子(井川遥)、そして息子の泰生(白鳥晴都)の3人家族で暮らしていた。仕事で忙しくしているさなか、泰生がいきなり事故に遭う。蓋を開けてみたら、学校帰りに歩道橋から落ちたと見られており、どうやら事故ではなく事件である可能性が高い。
そして鷲津は、果物と見舞金を持って病院にやってきた犬飼大臣から、驚くことを聞かされる。
「事件ではなく、事故だ」
「そういうことにしてくれ」
どうやら犬飼大臣は、何者かから依頼を受け、泰生が歩道橋から突き落とされた事実を揉み消そうとしているのだ。突き落とした真犯人からの打診か、それとも他の関係者か。現時点では定かではないが、少なくとも、鷲津を陥れようと企む人間がいるのは間違いない。
犬飼大臣は、何とか鷲津にこの件を飲み込ませようと必死だが、もちろん、鷲津や可南子にとっては承服できる問題ではない。いったんは受け入れたフリをしつつも、夫婦ともに復讐に乗り出す誓いを立てるシーンは、圧巻だった。
ここから、新たな復讐劇がスタートする。
鷲津と同じく、犬飼事務所に所属する秘書・蛍原(小野花梨)や、新入りの蛯沢(杉野遥亮)とも手を組む。蛍原は、上司である虻川政策秘書(田口浩正)からのハラスメントに悩んでいた。蛯沢も、どうやら犬飼大臣に対して私的な恨みがあるようだ。
すぐさま“復讐チーム”が出来上がるくらいには、この議員事務所には、元から問題が山積していたと考えてもおかしくない。
よくよく振り返ってみると、この犬飼大臣はジェンダー問題で失言を重ね謝罪会見を開くなど、かねてより対外的にも難アリの人物である。裏で細やかに動く鷲津が手のひらを返せば、ものの数秒で失脚してしまうだろう。
犬飼大臣が座から引き摺り下ろされるのも、時間の問題かもしれない。そうなると、俄然、真犯人は誰なのか? が気になってくる。
鷲津の本当の敵は、犬飼大臣ではないかもしれない。
※この記事は「罠の戦争」の各話を1つにまとめたものです。
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