<どうする家康・姉川・長篠・本能寺編>13話~28話までの解説/考察/感想まとめ【※ネタバレあり】
第18話ストーリー&レビュー
第18話のストーリー
▶︎「どうする家康」画像をすべて見る金荼美具足の遺体が信玄(阿部寛)のもとに届けられると、家康(松本潤)討ち死にの知らせは全国に広まった。瀬名(有村架純)は動転しつつも、籠城戦への備えを家中に伝え、信長(岡田准一)は武田との決戦を覚悟する。勝頼(眞栄田郷敦)たちは浜松城に攻め込むが、酒井忠次(大森南朋)の機転で徳川軍は難を逃れた。浜松を後にして西に兵を進めた信玄だが、体の異変に襲われていた。そんな中、徳川家臣団の前にある男が現れる。
第18話のレビュー
家康が死んだ? いやいや、家康はここでは死なない。ならば、どのようにして生き残ったのか。
時はしばし戻る。
武田軍の待ち伏せに遭い、散り散りになった徳川軍。不意を突かれただけでもピンチなのに、相手はあの武田軍。
家康を始め、それぞれが絶体絶命の危機に陥っていた。
家康(松本潤)は、本多忠勝(山田裕貴)、榊原康政(杉野遥亮)らと共に武田軍の追撃から逃げていた。どう見ても、家康が討ち取られるのは時間の問題。
そこに現れたのは夏目広次(甲本雅裕)。
助太刀かと思いきや、家康に具足を脱がすように命じる。そして自身も具足を脱ぎ始めた。その場にいた全ての者が、夏目が何をしようとしているのか察した。家康もだ。激しく抵抗する。
「やめろ、夏目吉信!」と叫ぶ。夏目の名は広次だ。
家康はなかなか夏目の名前が覚えられずにいたが、それには理由があった。
実は家康が小さいころによく遊んでくれていた家臣、それが夏目だった。しかし、夏目はとんでもない失態を犯す。若き家康を織田に奪われたのだ。切腹を望んだが許されず、「吉信」から「広次」に名を変えて仕え続けていた。家康の中には当時の名前が残っており、今の名前がしっくりこなかったのだろう。
夏目は家康のために命をかけられる場所を探していたのかもしれない。激しく抵抗する家康に向って、夏目は昔のように語り掛ける。
「殿は、きっと大丈夫」
武田軍が取った首は家康ではなく、夏目だった。
家康が浜松城に戻ったとて、武田が優勢であることは変わらない。苦肉の策として石川数正(松重豊)と酒井忠次(大森南朋)が「空城の計」を実行する。これが若き武将・勝頼(真栄田郷敦)には不気味に感じられたようで、兵を引き返す。
兵法だと知った勝頼はただちに浜松城を落とすというが、それを止めたのは武田信玄(阿部寛)だった。
時が惜しい。倒すべきは信長。武田軍は西へと向かう。
戦国時代、いつ死ぬか、どのように死ぬか分からない。
が、自ら選ぶこともできる。
夏目、そして本多忠勝の叔父・本多忠真(波岡一喜)は自分の死に方と死に場所を選んだ。忠真は酒を飲みながら、ここからは一歩も通さぬと戦い抜いた。
忠勝は、忠真と共に戦おうとしたし、夏目が果たそうとした役割を自分が引き受けようとした。
しかし、忠真も夏目も忠勝が死ぬのはここではない、と言った。
家康と共にこの先、未来を生きろ、と。家康は「自分は生かされた」と言った。忠勝も同じなのかもしれない。若者たちはこの先を作る。そのために大人たちは何を教えたのか。若者は何を学んだのか。その答えはまだ先にある。
※この記事は「どうする家康」の各話を1つにまとめたものです。
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