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2023年04月29日

<どうする家康・姉川・長篠・本能寺編>13話~28話までの解説/考察/感想まとめ【※ネタバレあり】

<どうする家康・姉川・長篠・本能寺編>13話~28話までの解説/考察/感想まとめ【※ネタバレあり】

第22話ストーリー&レビュー

第22話のストーリー

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徳川・織田連合軍は長篠城の西・設楽原で武田軍と対じ。だが信長(岡田准一)は馬防柵を作るばかりで動こうとしない。しびれを切らした家康(松本潤)は、わずかな手勢で武田の背後から夜襲をかける危険な賭けに出る。策は功を奏し、勝頼(眞栄田郷敦)は攻めかかってくるが、信長はその瞬間を待っていた。3000丁の鉄砲が火を噴く!

第22話のレビュー

「これはなぶり殺しじゃ」

そうつぶやいたのは信康(細田佳央太)だ。


長篠の戦い。
武田軍と織田・徳川の連合軍の戦いは織田・徳川軍の圧勝に終わった。というより、織田軍の財力の強さだろう。3,000丁の鉄砲で武田軍を圧倒。
当時の鉄砲は弾を込めるであったり、火縄銃であるから、発砲までに時間がかかる。が、数があればそれも問題はない。

信長(岡田准一)は「これがこれからの戦い」だと言う。
鍛錬を繰り返し、己の体を鍛えたものが勝つのではなく、財を持つものが勝つ。
戦など起こらないのが一番だけれど、それでも複雑になるこの気持ちをなんと説明すればよいのか。

倒れていく武田軍を見て秀吉(ムロツヨシ)は楽しげに言う。「おもしれえように死んでいくわ!」
秀吉が天下統一するのだけはどうにか阻止したいと思ってしまう。「最強の兵どもの最期を謹んで見届けよ」と言う信長のほうがまだいい(でも、家康に「本当に信長の家臣にならなくていいのか」と囁いたりするから侮れない)。

そして、家康(松本潤)と信康は圧倒されるばかりだ。


当然、こんな戦いを見せつけられて「家臣になどならない」と突っぱねられる徳川家ではない。それぐらいわかっている。もう織田信長の家来になるしかないのだと。

まず家康と信康に命じられたのは武田勝頼(眞栄田郷敦)の息の根を止めること。

長篠の戦いで圧倒的な強さが見られた織田軍だったが、一方で勝頼の将としての器の大きさ、カリスマ性が証明された。さらに父・信玄(阿部寛)を越えようとする気持ちと若さがある。負けようとも、武田軍は侮りがたし、ということを見せつけた。

武田軍との戦の中で存在感を見せるのは信康だ。先頭に立ち、兵を鼓舞し、敵を倒す。勇ましい武将の姿を見せる。

が、今回の物語の冒頭で映し出されたのは幼いころの信康と亀だ。虫も殺さないような、優しい少年だった。その心の一部を長篠の戦いで壊された。
敵を殺し、血を浴び、その武功を語る姿はこれまでとは全く異なるものだ。

家康と瀬名(有村架純)の子どもらしく、信康も亀(當真あみ)も優しい子だ。そんな心を捻じ曲げてしまう力が戦にはある。悲しいことに。

また辛いのが、信康自身も人を殺すことに麻痺しているわけではない。戦場の夢を見て、うなされる。

瀬名が見たのは、庭で蟻を見つめ、涙をこぼしている信康。

武功を得意げに語る信康の姿を見て、瀬名は不安を膨らませていた。
そんな瀬名の様子に気がつき、家康も声をかけるが、瀬名が何を心配しているのか、根っこの部分に家康は気がついていない。

瀬名は何を一番大事にしているのか。
それが今後の彼女の行動の動機になってきそうだ。


※この記事は「どうする家康」の各話を1つにまとめたものです。

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(C)NHK

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