<ラストマンー全盲の捜査官ー>最終回までの全話の解説/考察/感想まとめ【※ネタバレあり】
第9話ストーリー&レビュー
第9話のストーリー
▶︎「ラストマンー全盲の捜査官ー」の画像をすべて見る皆実(福山雅治)と心太朗(大泉洋)は41年ぶりに心太朗の実父・鎌田(津田健次郎)に会いに刑務所へ行くが、重篤で面会は叶わなかった。
41年前の事件の真相を知っている鎌田が余命わずかで、タイムリミットが迫っていた。泉(永瀬廉)と吾妻(今田美桜)も捜査の協力を申し出る。
一方、政界のドン・弓塚(石橋蓮司)は、事件が掘り起こされることを娘婿の京吾(上川隆也)から聞いて……。
そんな中、41年前の事件の第一発見者である元捜査一課長・山藤(金田明夫)が御殿場から上京する。山藤は心太朗や佐久良(吉田羊)も信頼する先輩だが、事件について語る口調に皆実たちは違和感を覚える。
皆実、心太朗、泉、吾妻の執念の捜査が始まる!
複雑に入り組んだ過去を解き明かそうとしていく中で、捜査を阻止しようとする魔の手が襲いかかり…!?
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第9話のレビュー
ミステリーやサスペンス、ホラー作品などでは「むやみに単独行動をするとロクなことにならない」という不文律がある。今回の終盤、泉(永瀬廉)が護道(大泉洋)や皆実(福山雅治)、吾妻(今田美桜)の制止を聞かずに不審人物とやり合った時点で、嫌な予感はしていた。不審人物と揉み合った泉は、相手が持っていたナイフに腹部を刺されて心停止。吾妻、皆実が懸命に救護するも、状況は芳しくない。時を同じくして、逃げた不審人物を一人追った護道は、衝撃的な真実を突きつけられることになる。不審人物は、護道がもっとも尊敬する刑事・ヤマケンさんこと山藤(金田明夫)だったのだ。
山藤は、皆実の両親が鎌田國士(津田健次郎)を殺害したとみられる現場にて、第一発見者となった刑事である。彼を交えて、皆実、護道、佐久良(吉田羊)の4人で飲んでいる描写が、序盤にあった。彼が例の事件の第一発見者であることを見越し、「調書は事件のとおりか」と確認するためだった。
事件の核心に迫りつつある皆実、護道を牽制するかのように、不自然な事象が多発する。
皆実の父親は、少々強引な地上げ取引に手を染めていた。彼は政治界隈で力を持つ弓塚敏也(石橋蓮司)を通じ、護道の実父である鎌田と繋がっていたとみられる。この弓塚、実は泉の祖父である。護道家は長らく、この弓塚には逆らえない構図に貶められていた。
皆実の地上げ取引は、ときに反社会勢力を巻き込むほどになり、池上隼人(渡辺哲)という人物が関わっていたらしい。詳しい情報を得るため彼に接近する皆実と護道。しかし、ほどなくして池上も事故に見せかけ殺害されてしまう。
裏から手を回したのは、弓塚だ。泉の父・京吾(上川隆也)は、従うしかなかった。
「その判断に、正義はあるんですか?」
世の中、綺麗事だけではまわらない。それは確かだ。それでも、最後まで己の正義を貫こうとした若き官僚候補が、少々行き過ぎた真似をしたからといって刺されて死んでしまうのでは、あまりにも浮かばれない。
皆実と護道は、弓塚の家に直接出向いて宣戦布告をした。最終回に向け、彼を崩せるかどうかで事態が左右する。泉が心停止し、飛び降りた山藤の命も危うい。鎌田の濡れ衣を晴らす代償が、重すぎることにならなければいいのだが。
※この記事は「ラストマンー全盲の捜査官ー」の各話を1つにまとめたものです。
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