<ばらかもん>最終回までの全話の解説/考察/感想まとめ【※ネタバレあり】


杉野遥亮主演の“水10”ドラマ「ばらかもん」が2023年7月12日放送スタート。GP帯連ドラ初主演となる杉野遥亮が、長崎・五島列島で島民たちと交流し心を開いていく若き書道家・半田清舟を演じる。同名原作漫画も大人気で、いかにハートフルな世界観を体現できるか注目されている。

CINEMAS+では毎話公式ライターが感想を記しているが、本記事ではそれらの記事を集約。1記事で全話の感想を読むことができる。

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もくじ

・第1話ストーリー&レビュー

・第2話ストーリー&レビュー

・第3話ストーリー&レビュー

・第4話ストーリー&レビュー

・第5話ストーリー&レビュー

・第6話ストーリー&レビュー

・第7話ストーリー&レビュー

・第8話ストーリー&レビュー

・第9話ストーリー&レビュー

・第10話ストーリー&レビュー

・最終話ストーリー&レビュー

・「ばらかもん」作品情報

※話数は随時更新します。

第1話ストーリー&レビュー

第1話のストーリー

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都会生まれ、都会育ちの半田清舟(杉野遥亮)は、高名な書道家・半田清明(遠藤憲一)を父に持ち、新進気鋭の書道家としてもてはやされてきた。だが、ある賞を受賞した祝いの席で、清舟は美術館の館長で書道界の重鎮・八神龍之介(田中泯)から「実につまらない字だ」と批判されたことに激高。マネージャー・川藤鷹生(中尾明慶)の制止を振り切って館長につかみかかる。清明は、そんな清舟に「お前は書道家の前に、人間として欠けている部分がある」と告げ、長崎県・五島列島で生活して頭を冷やせと命じる。

五島福江空港に降り立った清舟は、バスもタクシーもいない田舎感にあぜんとしながらも、初めて会った島民・琴石耕作(花王おさむ)の運転するトラクターに乗り、やっとの思いで目的地の七ツ岳郷に到着。郷長の木戸裕次郎(飯尾和樹)に古びた一軒家を案内されるが、誰も住んでいないはずなのに、室内には人の気配が…。

そこにいたのは近所の小学生・琴石なる(宮崎莉里沙)。なるは村の悪ガキたちと、この家を基地にしていたのだ。 書の修行をするため、静かな一人きりの時間を過ごせるかと思いきや、なるを始め、勝手に家に上がり込んでくる自由奔放な島民たちとの人付き合い、慣れない田舎の一人暮らしに翻弄されてしまう清舟。

しかし、清舟は、耐性のない日常に戸惑いつつも、島民たちに助けられ、励まされ、少しずつ心の成長をし、新たな書の境地を拓いていく。この夏、日本を元気にするハートフル“島”コメディー開幕!

第1話のレビュー

父親は有名な書道家・半田清明(遠藤憲一)。「七光り」「賞をとるためにコネを使った」と判を押したようなやっかみを向けられる息子・半田清舟を演じるのは、若手役者のなかでも独特の地位を築きつつある杉野遥亮だ。

半田清舟は書道家の雅号で、本名は半田清。父親の名前から一文字“欠けている”ことも、彼が密かに抱える劣等感に通じている、と考えるのは行き過ぎだろうか。

影響力のある美術館の館長・八神龍之介(田中泯)からの「手本のような字」という評価に激高し、掴みかかってしまった半田は、しばらく長崎は五島列島で頭を冷やすようにと言いつけられてしまう。

都会に慣れた半田にとって、空港を出た先にタクシーが停まっていないことも、バスの間隔が数時間も空いていることも、許可なしに村民がズカズカと自宅へ上がり込んでくることも、何もかもがカルチャーショック。

しかし、半田にとっては良い薬、とも言えるだろう。このドラマは、「お手本」や「基本」にがんじがらめになり、型に嵌まり込んでしまった半田が、五島やそこに暮らす人たちとの交流をとおして、少しずつ“柔らかく”なっていく物語だから。

思っていたよりもコメディ色が強めだが、軽快すぎるわけではなく、バランスがちょうどいい。杉野演じる半田の真面目さ、気難しさ、なんだかんだ言って悪くはなりきれない持ち前の素直さが、良い塩梅で表現されている。

そして、子役の宮崎莉里沙演じる琴石なるが、また良い。かわいらしさも交えた、ルールに縛られない自由さと奔放さが、飯田との良い掛け合いを生んでいる。

半田はこれまで、父のようになりたいと憧れ、理想の書道家になるよう努力してきた。「親の七光り」と影で言われようが、持って生まれた才能以上の時間と労力をかけてきたに違いない。お手本や基本が“褒め言葉”だった世界から、いつの間にか、「賞をとるために書いた字」「平凡という壁を乗り越えようとしたか」と一段違う道を示唆されるようになっていた。

きっと半田は、この五島で試される。

嵌まった型から抜け出ることを。壁を越えることを。

その先に見える景色を確かめるために。

「見ようとしないと見られない」「この壁を越えなきゃ、何も見られないぞ」……なるのそんな言葉が、半田を鼓舞する。

防波堤を越えた先に見えた夕日は、綺麗だった。

※この記事は「ばらかもん」の各話を1つにまとめたものです。

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(C)フジテレビ

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