<おむすび>第5週~6週の解説/考察/感想まとめ【※ネタバレあり】
第28回のレビュー
家族すき焼き会議のあと、いったん、静かになった米田家ですが、皆、それぞれなにかわだかまりみたいなものを抱えながら過ごしています。結(橋本環奈)はギャルと書道をやめ、粛々と農業の手伝いをしています。書道に関しては、今一度、風見(松本怜生)に休部ということにしてまた戻って来るといいとやさしく言われますが、そういう気持ちにはなりません。
書道部に関しては、もともと書道に興味がないのに、すてきな風見に惹かれて勝手に盛り上がってしまった自分が恥ずかしいのだと思います。
ギャルに関しては、あれ以来、口をきいていなかったりさぽん(田村芽実)が下駄箱に忍者のように現れて結を驚かせ、「このくだり、久々」と喜びながら、結に手帳を渡します。
それを浜辺で開くと、なかは、この数ヶ月の楽しかった日々が写真やプリクラや絵で記録されていました。
ギャルはデコるのが得意なので、紙の上でも見事にデコっています。
「うちら一生マブダチ」の文字に心打たれる結。
アルバムってどうしてこんなにエモいのでしょうか。
ハギャレンの子たちは、純粋にやさしくていい子たちで、ただニコニコしている姿に心洗われるようです。
そこへまた、四ツ木(佐野勇斗)が現れます。
そして、甲子園に行く宣言。
結がどうせ何を頑張っても消えてしまうからと諦めムードなことに対して「俺が一生懸命やることの意味を証明してやっから」という理由です。
結は「熱血スポーツ漫画かよ」とうざがります。
「俺は消えねえ」というのは、古いドラマですが、亡くなった恋人のことが忘れられない主人公(浅野温子)に「僕は死にましぇん」と言って、走る車の前に飛び出した武田鉄矢さんを思い出しました。「101回目のプロポーズ」は1991年のドラマです。「おむすび」は2004年の設定なので、四ツ木も子どものときに見ていたのかもしれません。いや、まだ幼児のはずだから記憶にないでしょう。再放送? ってそんな想像は無意味ですね。
「おむすび」の視聴層がどのあたりなのか。トレンディドラマ世代なのか、もっと若い世代なのか、気になります。
結がさみしい顔をしていると四ツ木が言うのは「キャンディ・キャンディ」の丘の上の王子様的です。この漫画は長く読みつがれていますが、やっぱり古い作品です。この漫画は「あさが来た」のときに意識したと言われていて、朝ドラ制作において無関係なものではないのです。
ついでに記すと、甲子園は「タッチ」かなと。これも古い漫画ですが古典的名作です。ドラよりも漫画のほうが息が長くあとの世代にも読み継がれていきます。
四ツ木の熱い思いを聞いた結ですが、その直後にバタリと倒れてしまいました。
高校時代から行きつけのバーで働き始めた歩(仲里依紗)のもとに家から電話がかかってきて、歩はまた猛スピードで家に帰ります。
歩がカウンターのなかで働いている姿がやけに様になっていました。
結が倒れた理由は過労。農業を頑張りすぎたようです。やっぱり書道やギャル活動を掛け持つよりも農業という労働はいかに大変であるかがわかります。
眠っている結は、子どもの頃の夢を見ていました。
ものすごく心配する歩。いまはお互い、意地を張っていますが、姉妹がほんとうはとても大事に思っていることがわかります。早く仲直りできるといいですね。
米田家は基本、みんな意地っ張りで素直になれない人たちです。誰に似たのか。おじいちゃん(松平健)か。そういえば、先祖の遺影はみんな松平健さんです。
※この記事は「おむすび」の各話を1つにまとめたものです。
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