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「生きるとか死ぬとか父親とか」第12話ネタバレ感想:ついに家族になった蒲原家にカンパイ!そしてありがとう!


第2話あらすじ&感想

第2話のあらすじ




ある日、父(國村隼)からの提案で叔母(松金よね子)のお見舞いに行くことになったトキコ(吉田羊)。

華道の師範としてバリバリと働き、独身を貫いた叔母は自分で用意したケアハウスに入居した。「外の空気が吸いたい」という願いをかなえるため、トキコはスーパーでの買い物に付き合う。

自力で動けない叔母のため久しぶりの外出を精一杯楽しく演出するトキコ。しかしスーパーから戻ると叔母の部屋には見知らぬ女の姿があり…。

第2話感想

このドラマの特長である、冒頭と終わりに流れるラジオコーナーが今回もいい。蒲原トキコ(吉田羊)が答える人生相談の回答は聞く人の気持ちを穏やかにしてくれるし、こんな語りかけるような諭され方をしてみたい。

アナウンサーの東七海(田中みな実)をはじめとして、ラジオディレクター中崎、構成作家・近田、音響担当遠山の緊張感や仕草のひとつひとつが丁寧に表現されており、そこからセリフ以外の多くを受け取ることができる。

そういった言葉以外のものである「色」が第二回も効果的に使われていた。

「私はまだ父を許していないのだ」と主人公トキコの父に対するわだかまりがあきらかになった前回。真相が気になるところだけど、今回は父哲也とトキコが叔母(母の妹)の「バーバ」がいるケアハウスを訪れる話。

バーバはトキコが渡したお見舞いのマンゴーを数分後には忘れてしまう。トキコは「私ぼけちゃったのよ」と寂しげに言うバーバにかける言葉が見つからない。

記憶がだんだんおぼつかなくなっている人と話すときは、切ないよね。バーバはトキコの母が入院した時散々お世話してくれた人だからなおさらだ。


今回も「色」は印象的に使われる。バーバと一緒に買い物から帰ってきたトキコは、そこで見た光景に衝撃を隠せない。バーバの教え子と話す父の姿は、若かったトキコが見た記憶を蘇らせるものだったから。

ベッドに横たわる父と話す見知らぬ女性。赤い靴、赤いハイヒール、そして赤いワンピース。彼女は今まで活けてあった白いカラーをゴミ箱に捨てて、自分の持ってきた大きな真っ赤なダリアに換えてしまう。

ゴミ箱に捨てられた、母の大好きな白いカラー。そして見知らぬ女性の赤いダリア。

まだ多くは語られない、トキコが父に持つわだかまりの内容。でもそこに母以外の女の存在があることがわかった。「赤」と「白」が繰り返し静かにトキコに迫ってくるさまが恐ろしい。


「人の気持ちなんてものはさぁ、パソコンみたいに簡単に割り切れるもんじゃないんだよ」
葬儀会社の人に食ってかかる父のセリフ。父はバーバの棺に彼女の好きだった口紅を入れさせないことに腹をたてたんじゃない。遺族の気持ちを業務的に片付けようとする無神経さに憤ったのだ。

最後、ラジオ相談のコーナーでトキコが涙ながらに語っていた言葉が胸に刺さる。

「他人から見ればゴミに見えるものでも、遺族にとっては大切な記憶なんです。使い道はないけれどゴミじゃないってものが世の中にはあるんですよ。人間には、捨てられない記憶があるんです」

口にするだけで涙が出る言葉がある。言葉にしてもらえたから涙が流れることもある。トキコはたくさんの痛みの代弁者だね。ここはほろりとしました。

母がまだ生きていて看病していたあの頃。そして写真の中で微笑む母はトキコの捨てられない記憶だ。他人がなんと言おうとも弔う人と弔われる人の記憶は特別な領域。誰にも踏み込む事はできない。


今回は「老いるとか思い出とか弔いとか」。弔いがテーマの今回はヒグチアイが歌うエンディングテーマ「縁」が特に胸に響く。「あなたがいたから私がいるのよ 私がいたからあなたがいるのよ それだけは混じりっけない 事実 事実だから」こんなの出されたらたまらないよ。来週も楽しみです!



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