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「生きるとか死ぬとか父親とか」第12話ネタバレ感想:ついに家族になった蒲原家にカンパイ!そしてありがとう!


第11話あらすじ&感想

第11話あらすじ




母が亡くなった後、父(國村隼)の商売は上手くいかなくなった。ある日、家賃の催促状が届く。父はトキコ(松岡茉優)に黙って家を手放していたのだ。二人の関係はどんどん悪化していった。引っ越しのための片付けに、トキコは友人の北野(大友花恋)とミナミ(さいとうなり)を呼んだ。着々と作業をする中、3人は母の「秘密」を見つけてしまう。
そして、現代のトキコ(吉田羊)はこの話をどうしても書き進めることができなかったが…。

第11話感想


冒頭、トキコ(吉田羊)は雑誌編集者・今西(DJ松永)から「普通の家族なんてないですよ、みんなその普通じゃなさと折り合いをつけていく生きていくんじゃないでしょうか」と言われる。まさに今回は、トキコの家族を通して”普通じゃない”家族に悩みながらも、折り合いをつけて生きていく人間の姿が描かれた回でした。

1.母を失った父娘のギスギスした関係は見ていて苦しい


前回母をなくした20代のトキコ(松岡茉優)と父・哲也(國村隼)。ある日、不動産から届いた督促状によって、父が家を売却して家賃の支払いすらできない状態だとわかる。トキコは何も言わなかった父に激昂し、父娘の関係は悪化する。

トキコは父に対する愛憎に苛まれる。家を捨てる悔しさに歪んだ父の顔を見たいと願う憎しみ。このまま今の家にいて父も私も潰れてしまうことを心配する愛情。

結局、引っ越しを選ぶが、父は妻を失ってか心の整理をつけられず、引っ越しする際にも家を整理することができない。それがトキコから見れば、引っ越しの手伝いを全然しない苛立ちにつながっており、ギスギスした父娘関係は見ていて苦しい。

2.絶対に認めたくなかったことに向き合ったトキコ


トキコは引っ越しを友人に手伝ってもらうエピソードあたりで、原稿を書けなくなってしまう。20代の彼女が引っ越しの準備中に押入れから見つかった母の衣装ケース。今のトキコが寝室のクローゼットから母の衣装ケースを引っ張り出した時から、二人のトキコのシンクロと対話が始まる。

母の衣装ケースから出てきたのは新品の服、バッグ、100万円のコートだった。どうしても認めたくないことがあった。これまでずっとトキコが避けて生きてきたこと。

「母はさみしかったということ」

トキコは自分が絶対に認めたくなかったことにとうとう向き合ったのだ。

3.「許せないまま書けばいい」は大きな救いの言葉ではないか


今のトキコは父への怒りをたぎらせ、許せないかもしれないという。そんな彼女に20代のトキコが語った言葉、「許せなくてもいいよ、許せないまま書けばいい」は救いの言葉ではないだろうか。

20代のトキコは、不倫をし、家庭を顧みなかった父を許せとは言わない。怒り、悲しみ、くやしさがあることを受け入れろと言っているのではないだろうか。そして過去にはどうにもできなかった感情だからこそ、文章として形にすることを望んでいるのだ。1番苦しいのは、あるものをないものとして置き去りにされることだから。

4.信仰の対象からようやく1人の人間になれた母


別の女と関係を持ち、家庭を顧みずにぽっかり開けられた穴を、夫の稼いだ金を使って埋めていたのだ。その寂しさを金に換算したら数百万ではきかなかったと言うことか。


母が押入れにひた隠しにしていた秘密を暴露したトキコは、キーボードを叩く手を止め、嗚咽を漏らす。そして20代のトキコと共に、寂しい思いをした母へ思いを馳せ涙を流す。

トキコの母は、一方で最期まで自分の寂しさを脇に置いて、家族の幸せを優先させる人でもあった。ようやく、母は信仰の対象から解放され、悲しくも優しい1人の人間になれた。

5.1人の人間として生きた母を受け入れた父娘


トキコは、母が遺した未使用100万円のコートを持参して父の家を訪ねる。母が寂しかったことを絶対認めたくなかったが、もう綺麗事だけで語るのをやめようという。一人の人間として母を語ろうというのだ。

涙ぐみながらケーキを放り込むように食べる父。その頭に蘇るのはなんだろう。そして父の向こうにある母の仏壇には、赤い花が飾られている。母が嫌い、父が不倫した女性を象徴する赤い花。

妻や娘からは到底受け入れられないが、不倫相手の存在は長い間父を支えてきたのだ。そして今も支えられている。それが今の父哲也なのだ。

人は過去だけに生きているわけではない。涙を流し、過去にも今に折り合いをつけ、複雑な関係性の中で生きている。

それでも、父娘はようやく、母を1人の人間として受け入れて、2人で笑えるようになった。

6.大きな試練を乗り越えたトキコ


大きな試練を乗り越え、ラジオ番組でいつものように活躍するトキコ。エピソードが多ければ多いほど、そこから派生して書ける物語は多くなってくるわけですよとコメントする。まさしくそれはトキコ自身のことだった。

”なんて言葉にしたらいいか…力強い原稿でした”と編集者今西から感想をもらうトキコ。母の高額コートを着て帰宅する彼女は、大きな試練を乗り越えたのだ。

最後に


大きな試練を乗り越えたトキコ。さて彼女はこの後どこに向かっていくのか。次回はいよいよ最終回です。

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(c)「生きるとか死ぬとか父親とか」製作委員会