<二月の勝者-絶対合格の教室->最終回までの全話の解説/考察/感想まとめ【※ネタバレあり】
第3話ストーリー&レビュー
第3話のストーリー
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ある日、桜花ゼミナール吉祥寺校に、講師の木村(今井隆文)が慌てた様子で出勤して来る。なんと、Ωクラスの前田花恋(田中絆菜)がルトワックへ入っていく姿を目撃したという…。桜花が誇る金の卵の転塾の危機に講師たちが焦る中、校長の黒木蔵人(柳楽優弥)は「放っておきましょう」の一言だけ。以前、自分が他の生徒に行ったマンツーマン指導を妬んでいた花恋の様子を思い出した佐倉麻衣(井上真央)は、自分のせいで花恋が転塾を考えたのではないかと責任を感じる。
一方、ルトワックを見学する花恋は、講師の灰谷純(加藤シゲアキ)から成績トップのSクラスへの編入を約束され、体験授業を申し込む。その後、桜花に来なくなってしまった花恋を心配する佐倉の元に、花恋の母・前田麗子(高岡早紀)が面談に訪れる。医師の麗子は忙しい日々を送りながらも塾の面談や弁当作りまでこなし、花恋の受験を支える完璧な母親。麗子によると、花恋は勉強ができるあまり、学校では教師や同級生たちとうまくいっていないという…。
転塾に関しては花恋の判断を尊重したいという麗子、そして、花恋のような競争心がある子はルトワックの方が向いているのかもと考える桂。そんな大人たちの考えをよそに、体験授業に参加した花恋はルトワックの授業スピードやハイレベルな生徒たちに圧倒され、夜遅くまで勉強するほど自分を追い込んでしまう。
そんなある日、偶然花恋を見かけた佐倉は、花恋の脚に付けられた傷痕に気付く。佐倉から花恋の様子を聞いた黒木は「そろそろなのかもしれない」と意味深な言葉を呟く。その夕方、疲れ切った様子で一人吉祥寺の街を歩く花恋に、怪しい人影が近付いていく…。
第3話のレビュー
桜花ゼミナールの金の卵、Ωクラスの前田花恋(田中絆菜)の転塾問題に揺れた第3話。
慌てる講師陣たちを横目に校長の黒木蔵人(柳楽優弥)は「ほおっておきましょう、何もしなくて結構です」と言うだけ。
新人の塾講師、佐倉麻衣(井上真央)は、「前田さんの転塾は私のせいかもしれない」と自分を責める。
なぜなら、佐倉は担当するRクラスの子に個別に勉強を教えていたところ花恋に「マンツーマンで勉強教えるなんてひいきだよ、絶対。こっちは質問の順番待ちしているのに」と責められたばかりだったからだ。
今回も子役の演技にひきこまれ、あっという間の1時間だった。
主演の柳楽優弥や井上真央も子役出身だが、最近の子役は大人顔負けの演技力で魅せてくれる。
第3話のメインを飾った子役の田中の演技には、目を見張るものがあり、プロ根性が画面からも伝わってきた。
母親役の高岡早紀とのやり取りも、本当の親子かと思うほど自然であった。
筆者も子どもを転塾させた経験があるため、今回のストーリーは興味深かった。
黒木の言葉一つひとつが胸に刺さった。
中学受験をするにあたって進学塾は必須ではないものの、その存在はかなり大きい。
進学塾を最大限に活用できれば合格率も上がるからだ。
このドラマは受験戦争のリアルさをしっかりと追求されており、受験生を抱える親にとって刺激的だ。
ドラマの内容に戻ろう。
桜花ゼミナールよりもレベルの高いルトワックに転塾しようとした花恋だが、レベルの高さとスピードの速さについていけず、自傷行為をするほどまでに。
その変化に気付いた佐倉は黒木に報告をした。
講師たちには「ほうっておきましょう」と話した黒木だったが、花恋の心をしっかりと理解し、寄り添った。
自分の居場所はレベルの高いルトワックではなく、桜花ゼミナールだと気付いた花恋。
「花恋の席、まだ空けて待ってるよ」と優しく声をかけた黒木。
結局、花恋は桜花ゼミナールに笑顔で戻ってきた。
今回も黒木によって事なきを得た桜花ゼミナール。
こんな校長がいる塾なら「うちの子も入れたい」と思った視聴者も多いのではないだろうか。
かくいう、私もその一人。
来週もしっかり同ドラマで学びたいと思う。
※この記事は「二月の勝者-絶対合格の教室-」の各話を1つにまとめたものです。
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