<ちむどんどん・独立編>96回~115回までの解説/考察/感想まとめ【※ネタバレあり】
第111回のレビュー
第23週「にんじんしりしりーは突然に」(演出:中野亮平)は清恵(佐津川愛美)が偶然、ちむどんどんに現れるところからはじまります。偶然その1:清恵はちむどんどんと同じ杉並で住み込みで働いていた
偶然その2:お店のひとから豚肉を買ってきてと頼まれていた
清恵は賢秀(竜星涼)から妹・暢子がちむどんどんという店を作ったと聞かされていたので、ここがその店と目星をつけたようです。
偶然その3:ちょうど店では豚肉を欲していた
清恵は暢子(黒島結菜)に試食を頼まれ、偶然もっていた豚肉を渡します。暢子が欲していた皮付きの豚肉!
東京ではない皮付き肉は賢秀が沖縄育ちを生かして提案したものでした。
偶然その4:賢秀のびっくり誕生パーティーに清恵が現れる
さすがに偶然が過ぎるためか、偶然4の前にはすれ違いが仕掛けられます。
清恵が試食しているとき、賢秀が店に来ますが、智(前田公輝)が止めます。智がいるのも偶然ですね。
店のなかに入らないようにするため無理くりつくった、賢秀のためのびっくり誕生パーティーの打ち合わせ中という理由のために、実際にパーティーをやるはめになり。それが清恵と賢秀の偶然の再会になるのです。
清恵がもう一度ちむどんどんに来るのは、皮付き肉を渡したのはいいものの、どこで手に入るか伝えなかったため。
プラスもマイナスもすべてが都合よい。なんとよくできた展開! こんなことが人生にあったらどんなにいいことでしょう。それが物語。
ちむどんどんが開店したときから、柱に貼ってある「食品衛生責任者・青柳暢子」がやたらと映っていたのが気になっていて。暢子の店という誇らしさを強調しているのかと思って見ていたのですが、清恵が暢子の名前を知っていたことを誤魔化すこの回のためだったようです。こういうものこそ伏線というのではないでしょうか。
あまりに都合良く話が展開しているとはいえ、清恵と賢秀の関係が微笑ましく積み重なってきていたので、ふたりが早く結ばれてほしいという思いのほうが強く、偶然の神様がふたりを導いていくことにはさほどいやな気持ちはないです。
このようにうまくいくことが連なると、人間はぼーっとなってしまいますね。何も考えずにぼーっと15分が過ぎていきます。いい感じに物事が進んでいく様子をぼーっと見ていられる物語は動物や自然を映す環境映像のようです。
いろいろツッコめるほうが頭が動いて、人間のためにはいいのかもしれないと思った朝でした。それは、皮付き豚肉のようなものかもしれません。筆者はあまり好きではないのですが、鳥でも豚でも魚でも皮が好きな人もいます。実際あったほうが味にフックを感じますよね。
「あさイチ」では今日も豚肉を食べて「うめえ」と言った矢作を演じている井之脇海さんがゲスト。最近、好感度ナンバーワンという感じの矢作なので「あさイチ」も盛り上がりを感じます。博多大吉さんは矢作びいきという印象。頭に巻いたバンダナのとんがりをずっと気にし続けていることもおもしろいです。
※この記事は「ちむどんどん」の各話を1つにまとめたものです。
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