<テッパチ!>最終回までの全話の解説/考察/感想まとめ【※ネタバレあり】
第9話ストーリー&レビュー
第9話のストーリー
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国生宙(町田啓太)と馬場良成(佐野勇斗)は、先輩自衛官の風間速人(工藤阿須加)から合コンに誘われる。金子慎也(桐山漣)、大木隆之(久保田悠来)、野村晴樹(結木滉星)、馬場から声をかけられた西健太(藤岡真威人)の7人が参加した今回の合コンの相手は、エステティシャンだという女性たちだった。そこでもモテ男ぶりを発揮した風間は、女性の相手があまり得意ではない大木をネタにするなどして場を盛り上げる。
あくる日、大木は、風間が宙や馬場に、「あの人は終わっている」などと大木のことを話しているのを聞いてしまう。すると大木は、しばらく何かを考え、ひとりずつ面接を行うと言い出す。班長として、部下のことを知る必要がある、というのだ。
大木は、宙がラグビー部出身だったことや、馬場が音楽隊を目指していることも知っていた。それを踏まえて、宙たちにアドバイスをする大木。一方、野村は、面接部屋に入るなり、風間が警務隊に出入りしている、という噂を大木に伝える。警務隊は、隊内で起きた事故や事件を調査する部隊だった。風間と面接した大木は、休日の度に女性と遊んでいることを注意した。だが風間は、「僕が羨ましいんですか?」と返すと、勝手に面接を切り上げて部屋を出て行ってしまう。
そんな折、宙は、桜間冬美1尉(白石麻衣)から突然の呼び出しを受け、ある提案をされる。馬場もまた八女純一3佐(北村一輝)から電話を受け、ある提案をされる。
第9話のレビュー
冒頭からウィキペディア引用で恐縮だが、「現代の調査では95%の人が先延ばしをすることを認めており、また過去40年間で先延ばしが自身の性格特徴だと認める人が急増している」らしい。自分にとって大事なこと、必要なことだと思うほど、着手するのを遅らせたい願望が人にはあるのだろうか。宙(町田啓太)、そして馬場(佐野勇斗)にとっても、決して無視できない”人生のテーマ”がある。宙にとってはラグビー、そして馬場にとっては音楽だ。
監督からどれだけラグビー部に誘われても「やりたくないもんはやりたくない」と頑なな宙。しかし、桜間(白石麻衣)に誘われラグビーの練習試合を見に行ったときの彼は、ジャッカルについて熱く語るラグビー愛を見せた。
以前、宙の監督不行き届きでケガをさせてしまった柴山(水沢林太郎)について「ラグビーから逃げているあなたが、彼に再起しろと言えるのか」と言われたことも、大きかっただろう。過去のトラウマから逃げ、見てみぬふりをしてきた宙にとって、ついに”先延ばし”をやめるタイミングが訪れたと言える。
馬場も、八女(北村一輝)からの紹介で、音楽隊員と会うことになった。
音楽隊に入れるのは、8割が音大出身者。馬場のように部活のみの経験者はたったの2割と聞き、怖気付いてしまう。しかし、紹介してもらった音楽隊員自身も部活のみの経験者であり「確かに狭き門だけど、諦めなかったから入隊できた」と馬場を強く励ました。
宙も馬場も、なんとなく見ないふりをして、だけど確実に心の底にあった”願望”に対して、目を向けようとしている。
それは先輩隊員である風間(工藤阿須加)も例外ではなかった。隊員のために合コンをセッティングし、休日になると女性とデートに出かけ、少々”自衛官らしくない”姿勢が目立っていた風間。
しかし、彼は合間を縫って柔道場に通い、さらに強くなるため鍛錬を重ねていた。それは兼ねてからの夢である”警務隊入隊”を果たすためだった。
越えられない壁かもしれないが、努力を惜しまず夢に向かって努力し続ける彼らは、確かに”未来”を見据えている。
※この記事は「テッパチ!」の各話を1つにまとめたものです。
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