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2022年07月30日

<テッパチ!>最終回までの全話の解説/考察/感想まとめ【※ネタバレあり】

<テッパチ!>最終回までの全話の解説/考察/感想まとめ【※ネタバレあり】

第4話ストーリー&レビュー

第4話のストーリー


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陸上自衛隊の自衛官候補生の国生宙(町田啓太)や馬場良成(佐野勇斗)たち第一班は、厳しい訓練が終われば寮の部屋や娯楽室でアームレスリング・トーナメントや「陸上自衛隊クイズ」大会を開くなどして、それなりに楽しくやっていた。

ある日、サバゲーが趣味でミリタリー通でもある丸山栄一(時任勇気)は、射撃の予習訓練でその姿勢の良さを教官たちから褒められる。一方、桜間冬美2尉(白石麻衣)の指導を受けていた宙は、彼女に気を取られてしまい集中できない。冬美は、そんな宙に丸山のようになりたければ体幹を鍛えろ、と言い放つ。毎日懸垂100回をこなせば少しはましになる、と冬美に言われたことが悔しかった宙は、その日の夜からひとりでトレーニングに取り組み始め……。

そんな中、いよいよ実弾を使った射撃訓練が始まる。緊張感漂う中、そこでも良い結果を出す丸山。だが、宙もトレーニングの成果を発揮し、丸山よりも良い結果を出す。ショックを受けた丸山は、会社員時代の上司から「お前の代わりなんていくらでもいる」などとこき下ろされていた時のことを思い出し……。

第4話のレビュー

まず言わせてください。冒頭の腕相撲大会&クイズ大会、あまりにも愛らしさが爆発してませんでしたか……? 候補生たちが休憩中や休日にどんな過ごし方をしているか、それを見せてくれる癒しのシーンにアッパレ!としか言えなくなってしまった。

前回、無事にトラウマから解放された武藤(一ノ瀬颯)の変わりようもすごい。カラオケに誘われ嬉しそうにする武藤、カラオケでのはしゃぎ方がわからずに戸惑う武藤、曲のチョイスで根暗認定される武藤、その後もカラオケに行きたくてねだりまくる武藤。こんなに人懐っこい子だったのね。

余談ですが、カラオケシーンでの劇団EXILEによるChoo Choo TRAINも良かったですね。センターの2人、明らかにダンスのクオリティが違った……。

それはそうと、武藤が無事に殻を脱げたのも、宙(町田啓太)の働きかけによるもの。1時間の罵りに耐える訓練は功を奏したらしい。

そんな彼が次に(無意識にも)向き合うことになるのは、ミリオタ・丸山(時任勇気)のトラウマである。

元システムエンジニアだった丸山は、これまでの回でも何度か、前職の会社でパワハラを受けていたらしい過去の描写があった。お前の代わりはいくらでもいる、使えない……そんな心ない言葉を上司から食らっていたのだ。

丸山が自衛隊に志願したのは、もともとミリオタであることも関係しているだろうが、パワハラで受けた傷を回復させるため(=自尊心を取り戻すため)でもあるだろう。

「パワハラ」。さまざまなハラスメントの実態が言語化されるにあたり、この言葉も市民権を得てきた。パワハラによって休職や退職に追い込まれるケースは、実生活でもよく耳にする。共感部分が多いからこそ、ドラマとしての扱いには慎重にならざるを得なかっただろう。

丸山については、これまでの回でも何度か前職でのシーンを入れ込んでいること、失くした止めねじを全員で探すシーン+宙と比較され悔しがるシーンなどにより、過去に囚われてしまっている様子を丁寧に描いている点が良かった。

典型的な起業サギに遭いそうになる展開にはヒヤヒヤしたが(500万を奪われずに済んで良かった……)、それほど「お前の能力を買ってる」と自尊心をくすぐるような言葉は、麻薬に近いのだ。

宙の活躍を見て「上には上がいる」「努力してもどうにもならない」と心折れかけた丸山。そんな彼に八女(北村一輝)が告げた言葉は……。

「自信はつくかどうかじゃない、つけるかどうかだ」

「お前が勝たなきゃいけないのは自分自身だ。自分に負けるな」

自分より”もともと能力が高いだけ”に見える人間も、陰でものすごい努力をしているのかもしれない。生まれながらに手にしている才能もあるのかもしれないが、配られたカードをさらに磨くのは自分の意志なのだ。

宙の努力する姿、八女の激励により、自分のすべきことに立ち返ることができた丸山。宙に握手を求める彼の目には、また新しい光が宿っているように見えた。

武藤のときは意識的に「力になりたい」と思っていたはずの宙、今回は「絶対負けねえ!」的な反骨心が結果的に丸山を前向きにさせている。無意識にも人を助けている宙、次は誰のトラウマに立ち向かうのか?

※この記事は「テッパチ!」の各話を1つにまとめたものです。

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(C)フジテレビ

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