国内ドラマ

REGULAR

2023年04月30日

<あなたがしてくれなくても>最終回までの全話の解説/考察/感想まとめ【※ネタバレあり】

<あなたがしてくれなくても>最終回までの全話の解説/考察/感想まとめ【※ネタバレあり】

第3話ストーリー&レビュー

第3話のストーリー


▶︎「あなたがしてくれなくても」画像をすべて見る

吉野みち(奈緒)は吉野陽一(永山瑛太)から花束をプレゼントされ、2年ぶりに陽一から求められたことに高揚感を感じていた。しかし、幸せの中に一抹の不安があった。

その頃、新名誠(岩田剛典)は、新名楓(田中みな実)と結婚記念日を過ごそうとしていた。新名は、セックスレスの戦友のみちに背中を押され、楓に思いを伝えようとしたが、楓は仕事で待ち合わせしたレストランには間に合わなかった。かなり遅れてホテルの部屋にはきたものの、仕事のことが頭から離れず、疲れも感じていた楓に、新名は結局、拒絶されてしまうのだった…。ショックを受けて呆然と街を歩く新名は、みちへ電話をかけるが、みちは電話に出なかった。

翌日、陽一とのことに不安が拭えないみちは、北原華(武田玲奈)に「男性が突然プレゼントをくれる時はどういう時か?」と尋ねると「見返りが欲しい、後ろめたい時」と返されて、陽一に後ろめたい事があるのか?とさらに不安になる。

帰宅途中、偶然、新名と一緒になったみちは、男性の突然のプレゼントのことを聞いてみると、「それは大切な人を喜ばせたいという愛情表現だ」と返される。新名の言葉に安心したみちは、セックスレスに進展があった事を報告する。微笑みながらお祝いする新名だが、みちはその表情にかげりがあることに気づいた。

一方、陽一が働くカフェは、三島の接客が評判になって繁盛しはじめていた。陽一の働きぶりを見ていた高坂仁(宇野祥平)は、陽一に「お前、なんか変わったよな」と話す。その陽一の視線は、2人の会話を聞いていた三島結衣花(さとうほなみ)と交わる。あの日、みちと最後まで出来なかったことが不安な陽一にも、みちに対する複雑な思いがあって…。

第3話のレビュー

純粋な愛と欲望以外の要素が入り混じったセックスは、さらなる罪悪感を生む。
結局、最後まで達することができなかったのだから尚更だ。

他の女性としてしまった後ろめたさと、意図せず高まってしまった性欲をみち(奈緒)にぶつけた陽一(永山瑛太)の、その後のみちへの態度はあまりにも解せない。

セックスレス解消に向けて一歩前進できたとご満悦なみちに対して、なるべく一緒にいる時間を少なくしようとする陽一。この態度の変化に、さすがのみちも気が付く。

まったく男というものはあまりにも単純でどうしようもなく、ため息しかでない。

一方で、いよいよ破綻の道への扉を開いてしまった誠(岩田剛典)と楓(田中みな実)。

希望に満ち溢れるみちに対して打ち明けられるわけもなく、誠はより一層の行き場のないもどかしさを抱え込む。
この状況で、冷蔵庫に残るタッパーを見ることほどつらいことはない。せめてこの夜くらいは旦那が作ってくれた晩ごはん、食べようよ楓。

糸がぷつんと切れてしまった誠は、仕事をもほっぽり出して海辺で黄昏れる。仕事に対しても家庭に対してもどこまでも献身的な彼なのだから、一日くらいズル休みをしたって許されるはずだ。

そんな誠に寄り添うのは、楓ではなくみちだった。

ずっと抑えていた感情が、堰を切ったように流れ出す。これはもうただ寂しさを埋めているだけなのではなく、しっかりとみちに惹かれていることが見て取れる。
水族館で子供のように無邪気にはしゃぐみちと、そんな彼女に素直に気持ちを伝える誠。どんどん心の距離が近付く水族館で、そっと、確実に、一線を越えた。
その後の車中でのキスは、静かながらも情熱的で、二人のこれからが示されたように思えた。

同刻、陽一と三島(さとうほなみ)はさらなる深い関係に転じていた。この二人もあとは時間とタイミングの問題だと思っていたが、職場、しかも喫茶店での交わりはさすがに刺激が強い。
「一回目のキスが分岐点」ーー三島の言葉が深く深く胸に刺さる。
陽一と三島にとっても、そしておそらくみちと誠にとっても、”そちら側”になってしまったのだろう。

ここまできてしまうと、誠と楓の間にある溝は深くなるばかりだ。
誠の変化を察知して歩み寄る楓だが、時既に遅し。カーナビの履歴で疑惑が確信に変わる。

熱で苦しむみちは、陽一が仕事を休んで自宅に戻ってきていることにも、誠がお見舞いにかけつけようとしていることにも気付くすべがない。
このままじゃ二人が鉢合わせてしまう……!一体どうなっちゃうの……!という絶妙なところで、次回予告。

いやぁ、非常に感情に振り回された第3話であった。

セックスがなくても充分に幸せだと本気で思っている陽一と、仕事のことを考えるとセックスなんてしている場合ではないと思っている楓。

セックスレスという状況は非常に理解し難いが、楓の気持ちはまだわかる。実際、誠以外で性欲を発散しているわけでもないし、仕事に対して愚直に向き合いすぎていてそんな余裕は1ミリもないのだから。

ただ陽一の場合は、みちのことを愛していてセックスがなくてもいいと思っているにもかかわらず、他の女で性欲を発散する。結局、男は男なのだ。
と言いつつも、職場に三島みたいな魅力的な女性がいたら男もそりゃ燃えたぎってしまうのも致し方ないと、一応陽一の肩も持っておこう。

にしても、抱かれた翌日に奥さんの話を人づてで聞くことほどしんどいことはない。きっと三島は「あー、わたし別に奥さんとかいても気にしないので大丈夫です、ちゃんと割り切ってるので。」などと思っているタイプだと想像しているが、それにしてもこの現実を突きつけられるのはしんどい。

と同時に、陽一の感情の起伏が謎でしかないのだが、世の男性諸君、いかがでしょうか……。

第4話、いよいよみちと誠が禁断の関係に突入しそうな香り。ここまできてしまえばあとはもうジェットコースターのように堕ちていくことでしょう。

田中みな実演じる楓が、いつか「M 愛すべき人がいて」の礼香のように豹変するかもしれないーーそんな悪い楽しみ方も、本ドラマの醍醐味なのであります。


※この記事は「あなたがしてくれなくても」の各話を1つにまとめたものです。

→元記事はこちら

→目次へ戻る


無料メールマガジン会員に登録すると、
続きをお読みいただけます。

無料のメールマガジン会員に登録すると、
すべての記事が制限なく閲覧でき、記事の保存機能などがご利用いただけます。

(C) フジテレビ

RANKING

SPONSORD

PICK UP!