<クロサギ>最終回までの全話の解説/考察/感想まとめ【※ネタバレあり】
第5話ストーリー&レビュー
第5話のストーリー
▶︎「クロサギ」画像をすべて見る御木本(坂東彌十郎)を追って上海に飛んだ黒崎(平野紫耀)。突如現れた早瀬(中村ゆり)とともに、黒崎は御木本に騙された有力者たちと顔を合わせていた。
上海の詐欺業界では、マフィアの二大勢力がしのぎを削り合っている。その片方「レッド・ドラゴン」という危険な組織から利子の返済を迫られている御木本は、新たな詐欺を仕掛けていた。
桂木(三浦友和)の名前を使って詐欺を働いたことで、もう日本には戻れない御木本。部下の垣根(金井勇太)と共に金策に奔走する。
そして、黒崎は中国人有力者たちに向かって、御木本に騙し取られた金を取り戻すと言い放ち、最終決戦の火蓋が切って落とされた――!!
日本では、黒崎の飼い猫・クロを預かっている氷柱(黒島結菜)の元を神志名(井之脇海)が訪ねてくる。黒崎を気にする氷柱に対し納得のいかない神志名だったが、黒崎が海外へ行ったと聞き、何かよくないことが起こっているのではと後を追う決意をする。
海を越えてなお届く桂木の思惑に翻弄されながらも、命を懸けて御木本を喰いにいく黒崎。そして桂木の息の掛かったレッド・ドラゴンと敵対するマフィア「キング・タイガー」も登場し、黒崎の復讐劇は怒涛の結末へ!!
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第5話のレビュー
御木本(坂東彌十郎)との全面対決のため、上海へと向かった黒崎(平野紫耀)。黒崎にとって御木本は家族を奪った憎い相手だ。5話で決着がつくのか。
上海に飛んだ黒時の前には現れたのは早瀬(中村ゆり)。流暢な中国語で、黒崎と上海にいる有力者たちに会う。実は彼らは御木本に騙された人物たちだった。詐欺は言葉が重要だと思うのだけれど、異国でも詐欺を働いていたとは……。
上海で二大勢力となっているマフィアのうちのひとつ、「レッド・ドラゴン」から利子の返済を迫られている御木本。その支払いのために、上海で再び詐欺を行おうとしていた。
一方、黒崎は有力者たちの協力を得て、御木本に騙しとられたお金を取り戻すことを宣言。
御木本も黒崎が上海に来ており、自分の邪魔をしようとしていることに気がつき、反撃に出ようとするが……。
詐欺の手口を見ていると、何よりも大事なのははったりと必要以上の自信なのだな、と思う。
もちろん、理路整然としていないと相手にバレてしまうわけだが、堂々とした振舞いについ押し切られてしまうのはなんとなくわかる気がする。
しかし、今回相手となるのはマフィアだ。
黒崎に先手を取られた御木本は部下の垣根(金井勇太)を失うことになる。容赦がない。前話までとは急に空気がガラッと変わる。
垣根が殺されことに動揺する黒崎に、桂木(三浦友和)は「御木本なら死んでもいいというのか」と問いかける。
黒崎は、御木本に復讐をしたいと思っているけれど、殺したいと思っているわけではない。詐欺をやめさせたいのだ。黒崎の根底には「自分と同じような人を生み出したくない」という気持ちが少なからずあるのではないか。
追い詰められ、逃げ場を失った御木本。
黒崎を目の前にし、拳銃を取り出す。御木本は黒崎に自分を殺すことを促す。
そんな御木本に、黒崎にも揺らぎが見えたが、「殺しはしない」と言い切った。
その場から黒崎が去り、一人になった御木本は銃口を自分のこめかみに当てた。
自分が殺したわけではない。でも、自分の行動によって人が死んだ。その事実がさらに黒崎の心を重くしていくのではないか。
これで、復讐は終わりかと思いきや、御木本は意味深な言葉を残す。
「お前の仇は俺で終わりじゃない」
一体、ほかに誰が? ……というところで登場したのが日本最大手のメガバンク・ひまわり銀行の執行役員・宝条(佐々木蔵之介)だ。
実は桂木のマネーロンダリングを請け負っているという宝条の行動が、最終的に御木本を追い詰めることとなった。宝条がこれから物語キーマンとなっていくのか。
「鎌倉殿の13人」ではどこか憎みきれないほんわかとした空気の北条時政を演じていたが、「クロサギ」での悪役っぷりは圧巻。ラスト、葉巻を燻らすシーンは覚悟が見てとれて、痺れた。
※この記事は「クロサギ」の各話を1つにまとめたものです。
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