国内ドラマ

REGULAR

2023年08月11日

<最高の教師 1年後、私は生徒に■された>最終回までの全話の解説/考察/感想まとめ【※ネタバレあり】

<最高の教師 1年後、私は生徒に■された>最終回までの全話の解説/考察/感想まとめ【※ネタバレあり】

第7話ストーリー&レビュー

第7話のストーリー


▶︎「最高の教師 1年後、私は生徒に■された」画像をすべて見る


鵜久森(芦田愛菜)が非業の死を遂げて以来、休校が続く鳳来高校。校内の立ち入り禁止区域で起こった悲劇は世間の注目を集め、教員たちはマスコミの対応に追われるが、鵜久森の身に一体何が起きたのか…その真相は依然として分からないまま。

かけがえのない教え子を亡くして失意の九条(松岡茉優)は、運命を変えられなかった自分を責めながら鵜久森の葬儀に出かける。そこで出会った鵜久森の母・美雪(吉田羊)から受けた意外な言葉に、ふさぎ込んでいた九条の心は突き動かされることに……。さらに、夫・蓮(松下洸平)の支えにも胸を打たれ、やがて顔を上げる九条……!鵜久森の死を“運命”で片付けてはいけない…。彼女を『命を失った生徒』ではなく、『最後までその命を燃やし生き抜いた生徒』であったと証明するため、九条は29人の生徒が待つ3年D組の教室へと向かった——— 。

誰かと『向き合う』とは何か。取り返しのつかない出来事に残された者はどうすべきなのか。
鵜久森という一人の生徒を通して、一生忘れることの出来ない魂の授業が、今ここに開講する……。

第7話のレビュー

2019年に放送された日テレ系ドラマ「3年A組ー今から皆さんは、人質ですー」のスタッフが多く関わっている本ドラマ「最高の教師 1年後、私は生徒に■された」。伝えようとしているメッセージは、約4年前から変わっていない。

九条(松岡茉優)が発する切実な「変わるんです。まずはじめに、この教室が」の声に、「3年A組」の教師・柊一颯(菅田将暉)の声が重なって聞こえてくる。「変わるんだよ」「変わってくれ」……悪意にまみれたナイフで、汚れなき弱者を傷つけないように。“人質”にした生徒たちの前で、彼は繰り返し訴えていた。

鵜久森(芦田愛菜)が亡くなった。その事実を学校側は、事故、もしくは“自身が選んだ行動”の可能性もあるとして、世間に発表する方向に傾きかけていた。一度も姿を見せない校長は、電話越しに我修院教頭(荒川良々)へ「警察がそう見解を出しているなら、好都合」とまで告げている始末だ。

当の3年D組の生徒たちは、どうするか。九条はいつものように冷静に、淡々と、“授業”をする。

鵜久森が亡くなってしまったことに対し、全員が無関係ではいられないこと。彼女がこうなってしまった理由に、向き合うこと。向き合うとは、すべてを曝け出し、都合の良いように見てみぬフリをせず、勝手な憶測で物事を語らず、“考える”ことなのだ、と。

「3年A組」一颯の決め台詞もそうだった。「Let's Think」。反射的に行動するのではなく、思ったことをそのまま口に出すのではなく、一度頭のなかをクルッと回転させ、パッと捉え直すことが大事なのだと説いていた。

しかし、相楽(加藤清史郎)が言っていたように、「向き合う」「考える」と一口に言っても、その具体が見えてこない。鵜久森の死に向き合うこと、それはすなわち犯人探しをすることなのか?

その問いに、九条は真摯に告げる。「もっとも避けるべきなのは、彼女を憶測で語ること」「思う、だろう、違いない……。そんな言葉で彼女を語ることは、言葉を失ってしまった人への冒涜だと思いませんか?」と。

勝手に抱いていたイメージで「きっと◯◯に違いない」と推測した事柄は、いったいどれほどの精度で合致するのだろうか。人は複雑で、そう簡単には理解できない。わかりやすい言葉でまとめられない。だからこそ、“早く”答えを出すのは危険である。

九条や我修院の真摯な姿勢は、しっかりと生徒に届いた。鵜久森はもう言葉を持たないが、変化し、考える責任があると知った3年D組の生徒たちはきっと、「なんでもする」と覚悟を決めた大人たちに報いてくれる。

二週目の人生を生きていた鵜久森が亡くなった理由に、相楽や浜岡(青木柚)が関係している可能性は高いだろう。星崎(奥平大兼)が、鵜久森が亡くなった当日の朝、学校に侵入する制服姿の浜岡を映像にとらえている。

不自然じゃない流れで考えれば、相楽に依頼された浜岡が鵜久森と接触し、揉みあった末に落ちてしまった筋書きが考えられるが……。そもそも、浜岡の映像を持っていた星崎自身も、十分怪しい。そして、鵜久森が二週目の人生を生きている事実を、本人から聞いて知っていた東風谷(當真あみ)も、おそらく無関係ではない。

※この記事は「最高の教師 1年後、私は生徒に■された」の各話を1つにまとめたものです。

→元記事はこちら

→目次へ戻る


無料メールマガジン会員に登録すると、
続きをお読みいただけます。

無料のメールマガジン会員に登録すると、
すべての記事が制限なく閲覧でき、記事の保存機能などがご利用いただけます。

(C)日本テレビ

RANKING

SPONSORD

PICK UP!