<六本木クラス>最終回までの全話の解説/考察/感想まとめ【※ネタバレあり】
第5話ストーリー&レビュー
第5話のストーリー
>>>「六本木クラス」の画像をすべて見る酔っぱらった楠木優香(新木優子)は宮部新(竹内涼真)にキスをしようとするが、それを麻宮葵(平手友梨奈)が阻止。酔いが醒めたという優香だったが、新が「二代目みやべ」の皆と飲み会をすると聞き、強引に参加する。その飲み会の席で、新は「二代目みやべ」をフランチャイズ化して全国展開するつもりであることを皆に伝える。「二代目みやべ」の皆がやる気を出し盛り上がる一方で、優香はひとり冷めた目で見ていて…。後日、長屋茂(香川照之)に「二代目みやべ」の状況を聞かれた優香は、繁盛している状況やその要因、そして全国展開を目標に掲げていることを伝えると、茂から「二代目みやべ」を注視するよう命ぜられる。
そんな中、葵の頑張りで「二代目みやべ」が料理対決番組へ出演できることになり、喜ぶ新は偶然会った優香にそのことを伝える。そして迎えた番組打ち合わせの日、新が番組プロデューサーと話していると、なんとそこへ長屋龍河(早乙女太一)がやってくる。対戦相手が長屋だというのだ。龍河はまたしても新を挑発し、その上プロデューサーの前でわざと新に前科があることを口に出す。さらに、龍河は優香と結婚するつもりだと言い、優香が中卒の前科者をもう相手にしたくないと言っていると伝えてきて…。
第5話のレビュー
2つの宣戦布告が勃発した第5話。1つは、葵(平手友梨奈)から優香(新木優子)への宣戦布告。「欲しいものは絶対に手に入れる。邪魔する奴がいたら叩き潰す」とかわいい顔をして言ってのけた。
葵が新(竹内涼真)へと照準を定めるのと同時に、優香を完璧な敵認定した瞬間である。
彼女は自身のことを「ソシオパス(=パーソナリティ障害の一種。反社会的な言動が特徴)」だと自認している。しかし、新に出会ってから確実に変わったのだろう。
そうじゃなければ、二代目みやべを営業停止に陥れた通報が、実は優香によるものではないことを、わざわざ新に報告はしないはず。通す筋はしっかり通して、戦いの舞台を整えたわけだ。
そしてもう1つは、新から長屋茂(香川照之)への宣戦布告。
新が長屋の株を買った(その総額なんと8億!)ことで、飲食業界の最大手・長屋の会長が、ついに二代目みやべに訪れたのだ。
新は、8年前に長屋の株価が暴落したとき、亡くなった父親の保険金を投資に充てていた(株価暴落の原因は龍河(早乙女太一)の不祥事によるもの)。
当時の投資額と合わせ、5億を追加投資したのはなぜなのか……? 茂が店舗にやってきた目的は、その理由を探るため、そして二代目みやべの味を確かめるためだろう。
新が長屋に高額投資しているのは、密やかに手を組んでいたファンドマネージャー・桐野(矢本悠馬)と立てた作戦によるもの。彼は学生時代に龍河からイジメを受けていた人物だ。
この作戦は、長屋の専務で、次期会長の可能性も高い相川京子(稲森いずみ)を仲間に引き入れるためでもあった。
つまりは、20年を見越した復讐劇の第一ステップに過ぎない。
それを察してか、二代目みやべの特製から揚げを食べた茂は「君が長屋を相手にするのは無理だ」「諦めて大人しく生きるんだな」と言い捨てる。それに返した新の言葉が、良かった。
「それは無理です。信念と気合。それが俺の生き方なので」
「父のためにあんたらができることは、土下座して罪を償うことだけだろ!」
二代目みやべはフランチャイズ化を目指し、ゆくゆくは長屋に負けない飲食産業トップにのし上がる。歩みは遅くとも、目指したゴールへ確実に辿り着いてみせる。
龍河が「身のほど知らず」と嘲笑ったように、ほかにも無謀だと思う人がいるかもしれない。
しかし、新は信念と気合で生きる男だ。
父のため、仲間のため、こうと決めたら達成するまで全力を尽くす。その姿勢は図らずとも「欲しいものは手に入れるまで諦めない」と優香へ宣戦布告した、葵の小悪魔スマイルに共振する。
舞台は整った。
新を敵とは見なさない、と言った茂だが、この先ますます力を伸ばす二代目みやべを潰すため、あらゆる手を繰り出すだろう。
激しさをます復讐劇の応酬に、私たち視聴者もついていかなければならない。
※この記事は「六本木クラス」の各話を1つにまとめたものです。
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