<舞いあがれ!・大学生編>4週目~7週目の解説/考察/感想まとめ【※ネタバレあり】
第22回のレビュー
舞(福原遥)がパイロットをやることになり、サークルを引退した刈谷(高杉真宙)を連れ戻しに行きますが、「おまえが飛べるわけなか」とけんもほろろ。由良が1年かけたものを2ヶ月でやれるわけないと言うのです。
刈谷はよくも悪くも頭が良すぎて、いろんなことが見えてしまうのでしょう。そういう意味では先が見えない人たち(ほかのバードマンの人たち)のほうが無謀に挑んでいけるものです。
一歩ずつ登っていったらいつかは山の頂上にたどりつける
家の玄関で靴を磨きながら浩太(高橋克典)が舞に言います。
浩太は浩太で自分の夢のために人工衛星に関わっている会社の工場見学に参加して、刺激を受けたのです。前向きな父の姿に励まされる舞。
玄関で靴磨きしながら話す父娘。いいシチュエーションです。第1週のキッチンのシンクの前の床座りする浩太とめぐみも良かったですし、この回の上がり框に座った浩太と舞も良かったです。なにげない場所選びが「舞いあがれ!」はセンスがいい。
ホームドラマは居間やダイニングばかりではなく、家族だからこそ、一緒にいてもいい場所があります。「負けへんでー」という浩太の気持ちと靴を磨く動きが希望を感じさせます。
無謀なチャレンジには困難がつきもの。
女性の体と一口にいっても千差万別、由良(吉谷彩子)と舞の体もだいぶ違っていて、
設計を変えなくてはならなくなりました。
刈谷が戻ってこないから、玉本(細川岳)が代わりにやりますが、なかなかうまくいかず、部内がぎくしゃく……。
舞が病院へ由良の見舞いに行くと先客がいて……。刈谷です。彼は自分の設計ミスだと責任を重く受け止めていました。
最初は頑なだった刈谷ですが、設計を変えると聞いて血相変えて戻ってきます。そして、わりとあっさり復帰。ちょっと拍子抜けなくらい。
まあこれ、朝ドラあるある「展開早い」です(朝ドラ辞典第20回参照)。
戻ってきたのはいいけれど、スパルタで、舞に5キロ体重を減らせとか、トレーニングの目標値を上げるとか、厳しい。理想のためには妥協しない刈谷の眼鏡がキラリ、とクールに光っています。
ドラマ上は舞は、由良と体重が5キロ差があるようですが(身長差もあるから)、演じている福原遥さんはとても華奢なので5キロ痩せるのはかなり大変そう。しかも2ヶ月で。
実際、リアルに5キロ痩せるようなデ・ニーロ・アプローチはしないと思いますが、気は使っていそうです。お好み焼き屋や居酒屋のシーンでお皿にあまり食べ物が乗ってなくて食が細そうに見えました。食事シーンを何度もカット割って撮るとたくさん食べることになると聞きますから、俳優は用心するようです。演技以外でも気を使うことがあって大変!
【朝ドラ辞典 病院(びょういん)】朝ドラに限ったことではないが、ドラマでは病院、病室がよく出てくる。以前、筆者が訊いた話しだと、病室のセットはシンプルで作りやすいため、ドラマの後半、スケジュールがなくなってくると病室シーンを作りがちなのだとか。入院患者が寝ていて、見舞い客がその前に立つという画もだいたい決まっているから、撮りやすそうではある。
※この記事は「舞いあがれ!」の各話を1つにまとめたものです。
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