<ちむどんどん・東京編(2)>51回~75回の解説/考察/感想まとめ【※ネタバレあり】
第66回:人を好きになる気持ちは誰にも止められない
第14週「渚の、魚てんぷら」(演出:木村隆文)のはじまり。いつの間にか実家に電話をかけなくなり代わりに手紙を書くようになった暢子(黒島結菜)。手紙で近況を綴ります。
4人で海に行き、愛(飯豊まりえ)が和彦(宮沢氷魚)にキスして、結局、ふたりの結婚話は進行していきます。
あんな湿った苦い状況のまま、結婚話が進行するっていたたまれないですね。まるで海で濡れた服や靴が乾かないような感じです。
ところが、また、あまゆで4人で結婚と恋愛の話をしていると、やっぱり吹っ切れてない様子。海から海藻引きずってきちゃったように見えます。
感情を顕にしない暢子、相変わらず、暢子を意識し合図を送り続ける智(前田公輝)、微妙な和彦、彼の「恋愛は理性だけではどうにもならないしね。人を好きになる気持ちは誰にも止められないし 無理やり止めてしまえば心の傷になってずっと後悔するかも」という言葉が気になる愛。
暢子の恋もこのままでは心に傷を残すかもしれませんよね。
もうすぐ和彦は鶴見を出ていきます。その前に、鶴見の相撲(角力)大会に参加しようと考える和彦。
和彦が鶴見に来て6、7年。1回も大会に参加したことがなかったようです。新聞社の仕事が忙しいのかもしれないですが、和彦は沖縄の文化を研究しているのだから、鶴見に来たら真っ先にこの手の行事に参加してみるものだと思いますがね。と「ますがね」なんて言葉遣いでしてしまうほど気になります。
暢子も暢子で、アッラ・フォンターナに勤務して7年にもなるにもかかわらず、5年前から年に一度来る西郷久雄(高木渉)と西郷めぐみ(新井美羽)父子のための特別メニューを知らないという謎の展開。これは従業員全員、共有する話なのでは。
「思い出の場所、思い出の味を提供する店でありたい」という重要な話を、シェフ代行までやった暢子が知らないなんて……。
描かれるエピソードの数々が、暢子が上京して1年の間に体験しそうなことばかりで、6,7年の時間というものがまったく感じられません。「サザエさん」や「ちびまる子ちゃん」のように同じことを延々繰り返している世界ならいいけれど、主人公の成長の物語で50年間を描くドラマと謳っていることと乖離しているから違和感を覚えます。
視聴者として重箱の隅をつついてばかりいたいわけではないのです。そんなの神経疲れちゃいますから。それなりの手順を踏んで提示してくれれば郷に入っては郷に従うのですが、そうじゃないから戸惑うのです。
例えば、とある場所に訪れた者がその地域の暗黙のルールを察知し学ぶのがルールだとして、迎え入れる人たちも、ここではこういう決まりになっているんですよと多少開示するのも優しさではないでしょうか。
異質なものが出会ったとき、お見合い状態にならず、どちらもがそれぞれ開き合うことが肝要だと思うんですけど、どうでしょうか。それとも、ここはこだわり職人のおまかせコースしかない店なんでしょうか。それならそれで仕方ないですが……。
なんてことを考えていたら、賢秀(竜星涼)がまた現れて、水国和歌子(駒井蓮)という女性にメロメロ風……。
今日は、西郷めぐみ役の新井美羽さんは「おんな城主直虎」のヒロインの子供時代を演じてたな〜。「わろてんか」のヒロインの子供時代もやっていたっけと振り返って楽しむのが最適解ですかね。あと高木渉さんも大河や朝ドラの常連化してきたなあとか。
※この記事は「ちむどんどん」の各話を1つにまとめたものです。
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