<ブギウギ ・東京編>6週~10週の解説/考察/感想まとめ【※ネタバレあり】
第30回のレビュー
松永(新納慎也)の助言をきっかけに、スズ子(趣里)の歌がどんどんよくなって来ました。心配していた辛島(安井順平)も大喜び。
いよいよ明日は本番。
歌が完成するのは本番と、意味深なことを言う羽鳥(草彅剛)。
羽鳥と辛島が去った稽古場で、二人きりになった松永は「おまじない」とチョコレートを
「あーん」「あーん」とまるで、動物に餌を与えるように。
「まったく君はおもしろいな」と松永に言われるように、スズ子のリアクションにはまったくムードがありませんが、その後、スズ子のおでこにキス。
おおおーー。
これが、スズ子の歌に力を与えるでしょうか。自分の心のままに歌えばいいというのも、松永のアドバイスでしたから。
スズ子は秋山(伊原六花)と、おでん屋台で、一杯、お酒を飲んで、緊張をほぐします。
秋山も、中山(小栗基裕)の足を引っ張るんじゃないかと緊張しています。口ではそう言ってますが、
稽古では、ほかの女性といい感じにダンスしている姿を何か気にしているふうで。
秋山も、スズ子も、東京でのはじめての舞台のプレッシャーと同時に、恋に心を揺らしているようです。そんなことでいいのか、とも思いますが、表現には恋も大事なのかも。表現にはやはり色気が必要ですから。
そして、本番。
梅丸楽劇団の旗揚げ公演の看板には、中山、秋山、福来スズ子と3人が並んでいます。
スズ子も目玉のひとつなのです。
ここで、松永が「演出」であることに改めて気づきました。演出しているシーンがまったくなかったですが、あのアドバイスやチョコも彼の演出なのかも。
スズ子はまつ毛をたっぷりつけて、ステージに挑みます。
ドラマの開始、8分過ぎてからは、ほぼステージパフォーマンス。
まず、秋山と中山とが中心になったタップダンスが軽快に決まりました。
そして、スズ子の「ラッパと娘」。
バンマス・一井(陰山泰)とのノリが良くて、客席は思わず手拍子をはじめます。
3分くらい、スズ子のパフォーマンスのみですが、客席にいるように見入ってしまいました。
趣里さん、草彅さん、陰山さん、伊原さん、小栗さん、と皆さん、ステージ経験があるから、ステージパフォーマンスが板についています。
客席との熱や、共演者の熱をもらって、打ち返していく関係性のなかでステージができることを身体で知っている人達の演技です。
バン!バン!と弾けながら、スズ子は、髪がまつ毛に引っかかっても気にせず、頭を振り乱して歌い踊ります。
そういえば、歌のレッスンばかりしていたけど、振りのレッスンはいつしたのでしょう。踊りもかなり激しく、難易度の高そうなものでしたが、そこは梅丸少女歌劇団で長年、培ったもので、すぐに自分のものにできてしまう能力が備わっているのかもしれません。
ショーの大成功だけでも十分、今週は終われたと思いますが、
その後、新聞に乗ったスズ子と秋山を見て、気難しそうな伝蔵(坂田聡)が「あいつら……」とたまげるシーン(のあとに音楽が入る流れがいい)や、大阪のはな湯の人たちが大喜びするシーンがあり、より楽しくなりました。
これだけでもうお腹いっぱい、もう食べられないと思ったのですが、
番台に、誰もいなくて、ツヤ(水川あさみ)が寝ているのはどうしたのか、気になって、ステージの熱狂が鎮まりました。単なる風邪などだといいのですが。どうなる、来週。
※この記事は「ブギウギ」の各話を1つにまとめたものです。
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(C)NHK