<らんまん・結婚編>11週~15週までの解説/考察/感想まとめ【※ネタバレあり】
第66回のレビュー
江戸時代の象徴のようなタキ(松坂慶子)が亡くなって最終回のようだった「らんまん」第65回を経て、第14週「ホウライシダ」(演出:深川貴志)のはじまり(アヴァン)は、歌。万太郎(神木隆之介)は長屋で寿恵子(浜辺美波)との新婚生活をはじめています。寿恵子が長屋のりん(安藤玉恵)たちと洗濯しながら、陽気な歌を歌いはじめ、それに合わせて長屋の人たちが歌いながら登場します。ちょっと演劇みたいな感じのはじまりでした。思えば第1週でも酒造りの歌が彩っていました。人々の暮らしには歌がある。
大学へ出かける万太郎におにぎりを手渡す寿恵子。いい妻という感じです。ほのぼのしますね。
そしてタイトルバックに、寿恵子が加わりました。
夫婦編のはじまりです。
そういえば、先週の「あさイチ」であいみょんさんが、主題歌は寿恵子目線で書いたというようなことを語っていました。とすれば、ここからが本番ということ。本編までに3ヶ月も費やすとはすごい。
9月、東大植物学研究室でも変化が。うさぎに子うさぎが! そして卒業した者もいれば進級した者もいて。新入生もふたり。フレッシュな澤口(犬飼直紀)と山根(井上想良)。彼らも万太郎伝説を知っていて尊敬の眼差しで見つめます。
波多野(前原滉)と藤丸(前原瑞樹)は四年生になって健在。藤丸の弱気も健在。論文も英語も苦手なまま。新入生の面倒を見るどころではなく自分の面倒を見てほしいとぶつぶつ。
万太郎と波多野と藤丸の会話シーンは楽しい。状況説明シーンが仲良しが噂話している感じにちゃんとなっています。
そして藤丸たちに、何者でもない万太郎が植物学界で注目されているのだと言われ、万太郎は野心を燃やします。そのときの神木さんの眼差しの強さ。
が、しかし、前途洋々かと思いきや、不穏な気配が漂って……。田邊教授(要潤)の圧がこわい。
万太郎が研究室にいると、久々登場の徳永(田中哲司)と大窪(今野浩喜)がなぜか教授の授業を差し置いて、新種の標本を見せろと言いますが、田邊が止めます。
徳永と大窪はどうやらすっかり万太郎に好意的になっているようで、万太郎は研究室のちょっとしたスター的な存在になってきていますが、それが田邊にはどう映っているのか……。
ロシアに日本の研究が認められて以降、教授の野心に火が付いて、それが万太郎に魔の手となって迫ってきそうな予感。
ピアノの鍵盤の低い音が不安を募らせました。
万太郎、恵まれてきたので、このへんで壁にぶち当たるのもいいかもしれません。
※この記事は「らんまん」の各話を1つにまとめたものです。
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