<らんまん・結婚編>11週~15週までの解説/考察/感想まとめ【※ネタバレあり】
「木俣冬の続・朝ドライフ」連載一覧はこちら
2023年4月3日より放送スタートしたNHK連続テレビ小説「らんまん」。
「日本の植物学の父」と呼ばれる高知県出身の植物学者・牧野富太郎の人生をモデルにオリジナルストーリーで描く本作。激動の時代の中、植物を愛して夢に突き進む主人公・槙野万太郎を神木隆之介、その妻・寿恵子を浜辺美波が演じる。
CINEMAS+ではライター・木俣冬による連載「続・朝ドライフ」で毎回感想を記しているが、本記事では、万太郎が寿恵子と夫婦となっていく11週~15週までの記事を集約。1記事で感想を読むことができる。
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もくじ
・第51回レビュー・第52回レビュー
・第53回レビュー
・第54回レビュー
・第55回レビュー
・第56回レビュー
・第57回レビュー
・第58回レビュー
・第59回レビュー
・第60回レビュー
・第61回レビュー
・第62回レビュー
・第63回レビュー
・第64回レビュー
・第65回レビュー
・第66回レビュー
・第67回レビュー
・第68回レビュー
・第69回レビュー
・第70回レビュー
・第71回レビュー
・第72回レビュー
・第73回レビュー
・第74回レビュー
・第75回レビュー
・「らんまん」作品情報
第51回のレビュー
第11週「ユウガオ」(演出:渡辺哲也)のはじまりは、暑い8月。万太郎(神木隆之介)はできるかぎりの速度で寿恵子(浜辺美波)を迎えに行くために印刷技術を身に付けていきます。「寿恵子を迎えに行くために」と、それが第一目的になってしまっているようであることは、すこし引っかかりましたが、万太郎は意外と常識的かつ生真面目で、「何者でもない」と、寿恵子と正式におつきあい、あるいは結婚したいと言い出せないようです。
この点は一般的な男性の心理と言えるでしょう。ヒモ体質のかた以外は、仕事で一人前でないと結婚できないと思いがち。仕事に自信がないことで恋愛がうまくいかず、相手を不安にさせることもしばしば。女性のほうが仕事がうまくいってると、理解を示しつつ、内心、コンプレックスに感じる殿方もいらっしゃいます。たいていの男性は、仕事で成功すると堂々となります。女性にもそういうタイプはいますが、仕事がうまくいかなかったら結婚しちゃおうと考える女性は男性よりは少なくありません。ジェンダー平等の時代、今後はどうなるかわかりませんが。こんな心理の時代もありましたということで。
さて、寿恵子は高藤(伊礼彼方)に呼ばれて、西洋料理店にやって来ます。そこは、竹雄(志尊淳)が働いている店で、寿恵子と高藤の話を竹雄が耳をダンボにして聞いています。
なんと高藤は、寿恵子を元老院議官・白川(三上市朗)の養女にしたうえで、迎えようと考えていました。妾ではなく妻にする気でいるようで……。
思いもかけないことに驚く寿恵子。彼女は正妻・弥江のことを気にかけます。
白川は、お店のなかでも控えめにすることなく、舞台のような大きな声で話します。いかにも尊大な感じです。
こういうことはよくあることと言ったり、寿恵子の母が売れっ子芸者だったから羨ましがられそうと言ったり、後継者たる男児が産めないと離縁するのはよくあることと言ったり。
でもそれより、高藤の「ただ私の妻というだけで女ではなか」が最凶フレーズでした。
弥江の親への義理も果たしてある、というのは寿恵子の母が本妻からお金をもらって店を出したようなことでありましょうか。
男女のことに疎い寿恵子でも、母の話をさんざん聞かされているので、いやな感じを覚えたことでしょう。
寿恵子たちの話をいちいち、目を光らせて聞いていた竹雄(白川の声が大きいからいやでも聞こえそう)。馬車のごとく、猛スピードで万太郎に報告に向かいます。
動揺しながらも、
いまのわしはただの槙野万太郎じゃ
草花が好きなだけの男じゃ
と、悩む万太郎。
それでいいではないかと思うけれど、植物学者として寿恵子を迎えにいきたい、自分というものを確立させたい、という、複雑な、いや、純粋な真理です。
美しいピアノ曲の劇伴がかかり、万太郎は印刷の習作に励みます。
「この国の植物学にわしが最初の一歩を刻むじゃが」
”刻む”という言葉が、絵に植物の実像を刻むこと、その絵を石版に精密に写し取ることと重なって、実感が強くなります。
急げ、万太郎。
※この記事は「らんまん」の各話を1つにまとめたものです。
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