続・朝ドライフ

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2022年05月27日

<ちむどんどん・沖縄編>1回~25回までの解説/考察/感想まとめ【※ネタバレあり】

<ちむどんどん・沖縄編>1回~25回までの解説/考察/感想まとめ【※ネタバレあり】

第19回:暢子に邪気がこれっぽちもなくて清々しい


産業まつりがはじまりました。暢子(黒島結菜)の発案のやんばるそばは大好評。ところが、ライバルの南山原高校の料理部・部長のお父さんがまつりのスポンサーで、役員に手を回して、山原高校のブースを
人通りのない場所に変更してしまいます。

いじわるする人、偏見に満ちた人、マウントする人、騙そうとする人、不公平な人、権力に依る人……次から次へと感じ悪い人が出てきます。

暢子は理不尽な出来事に怒らず、「南高もかわいそう」と味で勝負できないことを同情します。そんな暢子の態度に心が洗われる気持ちになりました。

さらにそこに、賢秀(竜星涼)がやって来て、バナナのたたき売りで身につけた口上でお客さんを集めます。賢秀の口上はなかなかうまくて、この人もだめなところばかりではないことを示しますが、すでに優子(仲間由紀恵)からお金を借りて、あやしい投資につぎ込んでいました。ひとくち1000ドルのところ、960ドルしか集まらなかったけれど、40ドル貸してもらいます。このへんがもうあやしすぎます。元出を奪われた挙げ句、40ドル返せと言われるんじゃないかと逆・ちむどんどんします。

あきらかにやばい空気が漂っていますが、これがほんとうに儲かる話であったら、参りましたとひれ伏しますが、はたして……。

暢子のほうは、調子が上向いてきたところ、宮城珠子(井上向日葵)が汁を床にぶちまけてしまい、料理が出せなくなりますが、歌子(上白石萌歌)からシークワサーをもらいかじって頭を回転させると、いいアイデアが……。

最初に汁の鍋に火をかけ忘れ、出足が遅れて、つぎは汁をこぼしてしまう。汁が鬼門であります。

汁がないなら汁なしそばとなるわけですが、暢子は料理ノートにメモしたあるメニューにインスパイアを受けます。賢秀とは逆に、暢子が大活躍しそうな気がしてちむどんどんしてきました。

南山原高校のメニュー・さんぴん茶の蒸しケーキを真っ先に食べて、美味しさを認めたうえに、アドバイスまでした暢子。食を愛し、人を憎まず蹴落とさない、おいしいもの至上主義です。彼女のこの清々しさを際立たせるために、いやな感じの人たちを続々登場させているのでしょうか。のんびりし過ぎの優子もどうかしている気がしますが、良子(川口春奈)に詰問されて、体ごと反らして応じる挙動不審なところにちょっとくすりとなりました。

暢子の清らかさがこれからどんどん発揮されて、世界の邪悪なものを浄化していけば、「ちむどんどん」確変していくと思います。

山原高校の料理部部長の早苗役の高田夏帆さん、部員の宮城珠子役の井上向日葵さん、料理部員の村田寛奈さん、南山原高校の料理部部長の屋良ひとみ役の池間夏海さん、部員ながら役名のない水島凛さん、工藤美桜さんと若い世代が眼福で、水島さんは斉藤由貴さんの娘さんであるとか、工藤さんは戦隊ヒロインであるとかSNS でも話題になっています。

若い世代の俳優たちが集まったドラマや映画では、そこから抜きん出ていく俳優が出てくるもので、この中から誰が……と楽しみです。そんな中で筆者は、ブースの引っ越しをさせられて、揉めるときに、中庭方向から心配そうに見ている、ピンクの服を着たエキストラの女性の演技がすばらしく感じました。このひとはその後も、賢秀たちが来たときは背後で、辺野古の農産物をもらってはしゃいだり、賢秀の口上に注目したりとじつにいい動きをしています。お名前はわかりませんがこれからもエンタメを支え続けてください。


※この記事は「ちむどんどん」の各話を1つにまとめたものです。


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