<ちむどんどん・東京編>26回~50回の解説/考察/感想まとめ【※ネタバレあり】
第35回:暢子VS房子 ペペロンチーノ勝負
暢子(黒島結菜)とオーナー大城房子(原田美枝子)の料理勝負が行われました。課題はペペロンチーノ。
まず暢子は、母・陽子(仲間由紀恵)のソーミンチャンプルーの味を生かし、島にんにくを使いました。
結果は好評。さすが、暢子、料理のセンスがあります。
次は房子の番です。
房子はペペロンチーノにシークワーサーの皮を使いました。後味がよくて絶品、暢子は潔く負けを認めます。
暢子は美味しさが基準なのでそこに感情は入りません。美味しいものの前では誰もが平等。
シークワサーは暢子の好物。それを暢子が使わず、房子が使うとは皮肉であります。それも暢子が厨房に持ってきたものでした。
「料理の基本は目の前にある材料を最大限に引き出す。そしてなにより食べる人のことを第一に考えること」
房子が料理の話をするときの表情はいつものクールな顔とは違ってとても楽しそう。料理が好きなのがわかります。
食べる人のことを考えて、2食目のペペロンチーノだから軽い口当たりのものにしたという房子。智たちに7皿も味見につきあわせる暢子とは大違いであります。
房子は戦後、闇市から包丁一本でたたきあげてきた伝説の料理人だったらしいのです。
「闇市」というワードが出るとたちまち骨太が香りが……。房子は戦争経験世代なんですね。
勝負に負けた暢子ですが、クビにしないでくださいと頼み込み、わりとあっさりクビの皮が繋がりました。
その後はさくさく話が進み、半年後、良子(川口春奈)の結婚式が行われ、暢子はいったん沖縄に帰ります。
式には賢秀(竜星涼)は参加しないで手紙(誤字あり)だけ届きました。彼はビッグなビジネスをはじめようとしているとか……。
ビッグとピッグを掛けているのか。それはともかく、賢秀が出てくると、良くも悪くもほかのシーンの余韻が吹っ飛んでしまいます。行動は決して感心できるものではないですがなかなかキョーレツなキャラで、注目せざるを得ません。
賢秀の場面を辛みとニオイの強い”にんにく”だとすると、ラストの雪は房子の”シークワサー”のようなもので後味をよくしました。
料理勝負、良子の結婚(大叔父さんも喜んでた)、ニーニーといろんな味が混ざっていたのをラストに雪の清らかさとはじめて見る雪にはしゃぐ暢子の無邪気さで爽やかに。
どんな人でも、工夫次第でその味を生かすことはできる。「ちむどんどん」ではそこに挑んでいるのかもしれません。
第8週からはまた違うお料理が出てきそうですよ。
※この記事は「ちむどんどん」の各話を1つにまとめたものです。
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