<ちむどんどん・東京編>26回~50回の解説/考察/感想まとめ【※ネタバレあり】
第39回:オーディション、出産、記事探し
暢子(黒島結菜)、良子(川口春奈)、歌子(上白石萌歌)にそれぞれ試練が。暢子の場合は、彼女の問題というよりは和彦(宮沢氷魚)。貴重な取材を失敗して、追加取材をしないといけなくなった和彦のお手伝いをします。
ミラノの料理人はなぜ「最後の晩餐」にピッツァマルゲリータを挙げたのか。幸い、房子(原田美枝子)のコネで追加取材ができることになりましたが、条件があります。60年代の読者欄からピッツァマルゲリータの記事を見つけること。
滅多に取材を受けない料理人が取材を受けたのは房子の頼みもあったと思いますが東洋新聞の「最後の晩餐」取材と聞いて、東洋新聞の昔の投書欄を思い出したのかもしれません。その話をしようと思って取材を受けたら、ちっともその話にならず、終わりにちょろっと聞かれてがっかりしたのではないでしょうか。
記事は明日の朝までに探さないといけません。暢子と和彦と愛(飯豊まりえ)が新聞縮刷版を片っ端から探します。
いろいろ読んでいると、沖縄から上京した人の投稿や、教師の投稿、病弱の母の看病する娘の投稿などががあって、暢子は親近感を覚えます。ここは、家族が借金ばかりするという悩みを入れてほしかったですねえ。
暢子は興味津々で記事を読んでいますが、和彦は諦め気味。でもそんな彼に暢子はなにかと前向きに励まします。
かたわらに恋人・愛がいるのにわきまえのない暢子。だいじょうぶ? と心配になりましたが愛はムッとしたり不安な気持ちになったりしないようで、にこにこ微笑んでいます。
愛が善人で良かった、と思うものの、毎度こういうことが続いたら、だんだん暢子と和彦に対してネガティブな気持ちになっていきそうな気がしますが、どうでしょうか。
それにしても和彦。優秀な若き新聞記者かと思ったら、彼女とバイトの幼馴染に助けられていて、へたれぽく見えて、ちょっとだいじょうぶ? と心配になりました。まあそこは少年時代と変わっていないようです。
同僚の記者たちは和彦を手伝ってるひまはないでしょうから、バイトの暢子、しかもイタリア料理人修業中だからちょうどいいのでしょう。
暢子が昔の新聞記事で家族を思い出すと、その頃、良子はオーディションの二次審査に出ることになっていました。が、肝心のときに熱が出て……。
良子は先生、暢子はコック、なのになぜ自分は何にもなれないのかと悔し泣きする歌子。優子(仲間由紀恵)は精神論で歌子を肯定しますが、いや、まずは医者に診てもらうべき。
貧しいから病院に行けないのだという理由は通用しないでしょう。何度も借金するくらいだったら、歌子を大きな病院で診てもらうことくらいできると思います。
ニーニー(竜星涼)は野放し、暢子は東京に行かせ、歌子は熱出したら寝かせておくだけという、優子の優先基準がよくわかりません。もしかして生まれた順番? あるいは近代医学を信用していない?
「あさイチ」で案の定、「一回大きな病院に行ったほうがいいよ」と博多大吉さんに心配されていました。
ゲストの上白石萌歌さん自身も大吉さんに同意して……こういう朝ドラと朝ドラ受けの連携も楽しいですけれど、大吉さんはそもそもこんなにベタなリアクションをするかただったでしょうか。
「あさイチ」の司会を引き受けた以上、郷に入っては郷に従えなのでしょう。まさに田良島(山中崇)が語った、読む人のことを考えることと同じ、視聴者のことを考えてのリアクション。プロフェッショナルです。
つっこみエンタメ路線まっしぐらのなか、良子が産気づきます。苦しむ良子に頼まれて歌子が「椰子の実」を歌い、無事、女の子が生まれます。
赤ちゃんが生まれる場面はすべてを凌駕します。やんばるの森が美しく輝きます。でも暢子が主人公なのに暢子のシーンではなく赤ちゃんが生まれてよかったよかったで「つづく」になるのも斬新な気がしました。
※この記事は「ちむどんどん」の各話を1つにまとめたものです。
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